February 23, 2017

【催し】今週土曜日「絵を描く会」です。


今週の土曜日、まるネコ堂で山根澪の「絵を描く会」です。

前回参加して思ったのは、あぁ僕は物心ついたときからずっとこんなふうにしか描けない。小学校や中学校で絵の描き方を何か習ったような気がしたけれど、ちっとも上達なんかしていなかった。ということでした。

正直、自分が絵を人に見せるなんてことはこれまで脳裏の片隅にもなかったし、そもそも絵を描くということは僕にとって遠い遠い霞んだ景色なのですが、それでもまぁいいやと描いたものを見せることができたのは「こうしか描けないという」自分にとっての確かさがあるだけで、別の見方をすれば単なる開き直りというか諦めというかそういうものでした。


こう書くと、なんでそんなのに参加したの?と思うのですが、それでも僕は面白かった。上手な絵とか面白い絵とか、そういうことが消えて、ただ自分なりに見えたものを自分なりに記す。そういう強い必然の感覚のなかで時間が過ぎていくことが、あとから見れば絵を描くということの一端に掛かっているということがわかったのが面白かった。これまで何もなかった僕にとっての絵を描くという場所にちょっとだけ踏み入れた感じがしました。

まだお席あるようです。

【390】「読む・書く・残す探求ゼミ」のサイトができました。


「読む・書く・残す探求ゼミ」のサイトです。
小林健司さんがサイト制作をしてくれました。

「書く講座とは」のページで

バカ丁寧に読むだけで
世界は驚くほど豊かになる

と、小林健司さんが書いているのですが、これは本当にそうで、たったそれだけのことをやってきたのでした。

この講座、ひたすら読んでいるのですが、不思議な事にこの講座に来てくださった人が「書く」ようになったりします。

それぞれの人が、自分にとっての「読むということはどういうことか」「書くということはどういうことか」それを行為というよりも営みとしてもう一度捉えなおしていくようなことをしてきた結果、読むことや書くことができるようになった。ということかもしれません。

サイトの下の方に小さく「「読む・書く・残す」探求ゼミ 普及委員会」とありますが、僕たちはこの講座(ゼミ)を多くの人がやってくれたらいいのにと思っています。そうすることで「世界は驚くほど豊かになる」と本当に思っています。

どうやってやるのかも「ウェブ体験版」のページに載せています。イベントの企画をしたことがある人にとっては当たり前のことが書いてあるように思えるところもあるかもしれません。でも僕たちは、例えば「主催者ってなんだろう」というようなことまで、一つひとつ確かめながらやってきました。あとから見ると当たり前に見えることも一つひとつです。それをただただ僕たちなりに手探りでやってきました。

大体において「バカ」がつくようなことをやる。
考えてみれば僕たちの取り柄と呼べるのはそういうことぐらいなんだなと思います。

多くの人に見ていただきたいと思っています。
多くの人に講座に来ていただきたいと思っています。
そして多くの人が自分で自分としてやってみてくだされば幸いです。

February 19, 2017

【389】『言語3』できました!


『言語3』納品されました。
大谷が連載していた『書かれたものはその時点での書いたものの死体である。』は今回で最終回です。
小林健司さんの『人と言葉の関係論』はいよいよ佳境を迎えた感じで、これまでコツコツと築いてきた基礎の上にいよいよ独自の世界がたちあがります。人の認識とはどうなっているのか。そこに言語はどう関わっているのか。この号だけでも面白いと思います。おすすめです。

ご注文はウェブからどうぞ。
https://gengoweb.jimdo.com/

【388】アンチな広告。タイムラインを流れる安倍さんと蓮舫さん。

フェイスブックでタイムラインをなんとはなく見ていると、安倍さんの写真がいくつも目につく時がある。

スクロールさせてざっと眺めているだけだと写真ばかりが目に入ってきて、 なんとなく「安倍さん、なんかやってるな。活動してるな」という印象を持つ。

でも実は、そういう安倍さんに関する投稿のほとんどは「左」よりの人から流れている。

同様に、最近はちょっと下火なんだけど、蓮舫さんの写真が目につく時期があった。 「あ、蓮舫さん、なんか頑張ってるな」と思ったりしたのだけど、 そのほとんどは「右」よりの人の発信だったりする。

こういうことは他にもあって、三浦つとむさんの『日本語とはどういう言語か』という本は、文字通り日本語はどういう言語かについて書こうとしている本なのだけど、読んでるうちになぜか英語に詳しくなったりする。

ずっと苦手というか、よくわからなかった英語の時制について、この年になってようやく腑に落ちたのだけど、それはこの本のおかげだ。

アンチ巨人ファンが妙に巨人軍に詳しいというのも聞いたことがあるし、こういう現象にはすでに名前がついているのかも。

一見逆効果な気がするのだけど、三浦さんの本はともかく、たしかに安倍さんに興味をもつのは「左」よりの人だし、蓮舫さんに興味をもつのは「右」よりの人で、そういう意味ではターゲットと商品が合っている。安倍さん(あるいは蓮舫さん)に関する情報は、反安倍さん(あるいは反蓮舫さん)な人が購入する商品で、その商品(情報)を売るために当人の写真をたくさん露出させる。

人に何かしらの行動を促すものは、必ずしも「自分と同じ嗜好や思想」という親和性だけではなくて「自分と逆の嗜好や思想」という疎外性も含まれるというだけのことなんだけど、とてもきれいに逆広告しているようにみえるのは面白い。

February 6, 2017

【催し】言葉の表出、夏合宿2017


まだまだ寒いさなかですが、夏合宿のご案内です。
これまでの合宿から一日増やして4日間です。
定員も少しだけ増えています。

合宿の日程中、最初のミーティングと作品を読む時間は一堂に会しますがその間は自由です。仕事に行ったり、人と会ったり、ひたすら寝ていたり、もちろんずっと机に向かったり。

そんなふうにバラバラに過ごしていても、なぜかともにいる感じがするのがこの合宿の不思議なところです。

ともに過ごしている時間を感じられるのはものすごく楽しいのですが、書くということが持っているものすごく怖い感じも同時にあります。
共通であることと独自であることが同時に強く拮抗します。
そんな合宿です。

夏の宇治の蒸し暑さと時折吹く風の心地よさを思い返しながら。

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夏です。「書く」ことに挑みます。

言葉による表出(表現)に挑みます。「書く」ことです。
小説、詩、随筆、戯曲、映画脚本、評論、論文、歌詞、キャッチコピーなど言葉の表出であれば何でも。
大量の「ナニカ」を費やして、ほんの少しでも表出できたらそれはすごいことだと思います。自分の言葉を自分の表に出すという「契機をつかむ」ことができれば。

1 初日(10 日)の9時からオープニングミーティングをします。
2 3日目(12日)の13時から20時までと最終日(20日)の8時から20時まで、それぞれが表出した作品を発表し、全員で「ただ」読んでみます。
3 それ以外の時間は自由です。書いたり読んだり話したり聞いたり寝たり起きたり、ただ居たり居なかったり。

参加費 24,000円
(まるネコ堂宿泊費と食事代込。アルコール代は別とします。通いもOKです。)

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2017年8月10日(木)9:00~8月13日(日)20:00
 ※3日目の読む時間と最終日の終了時間は、延長される場合もあります。
自分の筆記用具をお持ち下さい。プリンタ・印刷用紙はあります。
場 所:まるネコ堂
    京都府宇治市五ケ庄広岡谷2-167
    http://marunekodoblog.blogspot.jp/p/blog-page_14.html
    宿泊は、雑魚寝になります。
    遠方の方は前泊・後泊可能です。申込時にご連絡ください。
注 意:猫がいます。アレルギーの方はご注意下さい
定 員:4名
主 催:大谷隆、鈴木陵、山根澪、小林健司
お申込:mio.yamane@gmail.com (山根) まで
    お名前
    電話番号
    その他何かあれば

関連情報
・言葉の表出、夏合宿 2016
https://www.facebook.com/events/1103888469683307/
・言葉の表出、冬合宿 2016
http://marunekodoblog.blogspot.jp/2016/08/2016.html
・言葉の表出、春合宿 2017
(満員御礼、キャンセル待ち受付中。)
https://www.facebook.com/events/1821886354747418/

・雑誌『言語』
3号近日発売。予約受付中。
http://gengoweb.jimdo.com/

・読む・書く・残す探求ゼミ第3期
http://marunekodoblog.blogspot.jp/2016/12/3.html

・7回シリーズ「日本国憲法をバカ丁寧に読む会」