September 27, 2016

【367】ツバスにヨコワ、安くて旨いっていいながら食べてたよ。出世魚と乱獲。

両親が海沿い出身(広島市と秋田県能代市)なせいか、子供の頃から魚はよく食べていて、いまでも好きです。だから喜んで買ってました。

スーパーでよく見かけるツバス。ハマチっぽくて刺し身でも食べられて、うまくて、安くて。以前はあまり聞いたことがなかったけれど、たぶん出世魚でブリになるんじゃないの、なんて言いながら食べてました。

でもちょっと気になって調べてみました。

勝川俊雄公式サイト「未成魚の漁獲による損失は、売り上げの4倍

あぁ・・・・

ツバスはやはりブリの未成熟魚。以前はブリになってから獲っていたのだろうけど、短期的な資金を得るために乱獲状況にあって、結果ブリが激減している。

マグロは出世魚とは言わないらしいけれど、ヨコワも食べてました。美味しいです。

同「ヨコワの成長乱獲について

あぁ・・・。

魚、好きなんですよ。
なんて言ってたのが恥ずかしい。

September 23, 2016

【366】米ヤフーの5億件と本当に守りたいもの。

5億件というと世界人口の約7%。米ヤフーはさすがにやらかすことの規模が違うなぁ、と思わず変な感心をしてしまう。

個人情報流出といえば印刷通販のグラフィックでクレジットのセキュリティコードまで綺麗に出ちゃって、個人的にも頭痛の種。今回の米ヤフーもアカウントを持っているのでこっちもなんとかしないといけない。

こういう事象に対して、技術的にはアカウント・パスワードという「モノ」で個人を認証するということ自体に無理が出ているということで、だから今後は生体認証というバーチャルな対面認証の方向へ行くのだろう。それ自体は止められないというか止めるべきものでもない。


でも別の方向でなんとなく違うと思うのは、僕たちはほんとにそんなに隠さなければいけないのかなぁ。

悪意というものを想定すると、いや、現実に悪意を持って事をなす人はいるから想定もなにもないので、未出の悪意の可能性を「最大化して」対処するということなのだけど、それって窮屈だ。

僕は手元のお金は、金魚鉢みたいなガラスの器に入れて居間においている。多いときには1万円札も入れていたりする。居間はいろんなイベントにも使うから結構人の出入りがある。それでいて僕は「この部屋にあるものは自由に使ってくださって結構です」なんて言ってる。

だから当然、「じゃぁあの金魚鉢の5千円札、勝手に持ってっちゃってもいいんですか?」と訊かれたことがある。かなり長く考えて僕は「まぁ、構わないです」と応えた。

「もしもここに来る人でのっぴきならない状況として5千円が必要なら持っていって構わない。でもたぶんその人は後でこっそり返してくれると思う」と。

もちろん、何から何まで僕がこんなオープンな態度であるというわけではないし、オープンな態度を誇りたいわけでもなくて、どちらかと言うと、僕は窮屈なんだと思うのです。そういうことって。

現実にはまだ現れていない悪意の可能性を最大化して、必ずしも必要でないものに鍵を掛けてしまうのは、僕にはとても窮屈なのです。

それは僕自身の行動にセキュリティ手順を付加するという行動レベルの窮屈さだけではなくて、僕が他人と付き合っていくということそのものに対して窮屈になる。

あとの方の窮屈さは厄介で、僕は誰かと何かをするということができなくなってしまうかもしれない。それは困る。そのほうが困る。

僕に財産と呼ぶべきものがあるとしたら、それは僕が誰かと一緒に何かをやることによってしか手に入らない。その人の悪意を想定してしまうと僕は人と一緒に何かをやることができなくなって、結果として財産自体を得ることができなくなる。

で、ここまで来て改めて思うのは、そういう「財産」とは違って本当に僕が守りたいと思うものはいったい何なんだろう。きっとそれはとっても素敵で掛け替えのないものに違いない。でもそれにはそもそも鍵をかけられるのだろうか。

そんなことを考えました。

さて、ヤフーのパスワード変更しないと。

September 22, 2016

【催し】フミノ・バー2&まるネコ・カレーショップ



10月18日火曜日に、またやります。

現実のバーをほぼ知らない僕とフミノさんが、
二人の妙な存在感を発揮して、
妄想のバーを自宅で実現してしまう企画。

フミノ・バーです。

前回、初のバーをやってみて大きな発見がありました。

バーでは意外と酒を飲まない。

これ、驚きでした。
もっとみんなガブガブ飲むものかとどこかで思っていて、
用意した酒類の大半が残りました。

ベロベロに酔いたい人はバーには来ないんだそうです。
で、酒も飲まず何をやるかというと、喋る。
喋りたおしてましたね。みんな。

どうやら僕が無意識にイメージしていたのは、
ハードボイルド小説に出てくるバーだったんですね。
大学時代読みまくっていたレイモンド・チャンドラーの世界です。

私立探偵やら訳アリ気な宿無しやらが、
片隅でじっとグラスを睨んで、
「さよならをいうのはわずかのあいだ死ぬことだ」
なんてことを煙草の煙とともに吐き出したりする。

そんなバー、ないって。

で、2回目ですが、この発見を踏まえることは特にせず、なるようにやります。

そして昼間、なぜかカレーショップもやります。
スパイシーなインドカレーの予定です。

何の変哲もない平日ですが、来ていただければうれしいです。

日 時:10月18日(火) 昼・14時から17時、夜・17時から21時
参加費:昼1,000円、夜1,000円
場 所:まるネコ堂

September 16, 2016

【365】内田樹『呪いの時代』を読んで。

友達のさとしが好きだと教えてくれた、たつるんの『呪いの時代』。面白かった。

相手を傷付けるための「呪い」言説では、たとえそれが「正しく」て「頭が良さそうに見えた」としても、世の中は良くならない。というのは本当にそうだと思う。

特に政治、この国をなんとかやっていこうということに際して、口喧嘩的な相手をいかに貶めるかという言説が今もタイムラインを流れている。

内田樹はわかりやすく「贈与」をテーマに据えてくれているけれど、その根底にはやはり語法があるように僕は感じる。

頻出する「敬意」がそうで、敬意を持った語法では呪いようがない。

内田樹自身が言うように「この本の中で別に新しい知見を語っているわけではない」。ただ語り口が呪いではなく贈与であるのだ。

September 14, 2016

【364】畳の解体。本当の畳はきっともっと柔らかいと思う。

裏側はブルーシート。
畳の解体。

以前、解体の様子はブログに書きました。

木質ボードを畳んで分解。
木質ボードは厚紙みたいな感じ。

ポリスチレンの板を木質ボード2枚でサンドイッチしてあります。
木質ボードは着火剤として使えるのだけれど、こんなにたくさんはいらないので捨てることになりました。ポリスチレンは燃えないゴミ。

本来の稲わらの畳床の畳って、どんな感じなんだろう。
きっともっと柔らかいんじゃないかなぁ。

稲わらだったら解体しても庭に積んでおけばそのうち堆肥になるんだけどな。

September 12, 2016

【363】秋刀魚を焼く日々のはじまり。

近所のスーパーで一匹百円まで下がったので季節到来。

野菜も魚も、たぶん果物も安い時が美味しい。旬というのは裏腹なもの。

シーズン初めはだいたいちょっと失敗する。
庭で七輪を出して焼く。
初夏に選定した庭木の枝が乾いていて薪にちょうどいい。
魚は熾火になってから焼くとうまくいく。
熾火になるまでの間に塩をしておく。
焼くときには手ぬぐいで水気を拭いておく。

今年は庭のかぼすが実をつけたので絞る。
ごちそうさま。

七輪に残った熾火にヤカンをかけて食後の珈琲を入れる至福。

September 6, 2016

【催し】7回シリーズ「日本国憲法をバカ丁寧に読む会」


最初からポジションを持ってしまうと失われる視界があると僕は思います。

改憲か護憲か、自主か押し付けか、好きか嫌いか、
そういうことは一先ず脇において、まずは文章として「ただ読んで」みたい。
そうしたらどんなことが見えてくるのか。

僕たちは「読む・書く・残す探求ゼミ」で多くの文章を「ただ読む」、
それだけをやってきました。

古文書のように読む。

何世紀に、誰が、何の目的で書いたのかわからない文書が
目の前にあるとして、その人が何を見て、誰に、何を伝えようと
この文字を書いたのか、一つ一つを読んでいく。

こうやって、特に複数の人で一緒にただ読むと、
それまで平面だとばかり思っていたのが実は立体だったのだ、
というぐらいの衝撃的な出来事が生じます。

一人ひとり別々である人間が、
同一の文字をただ読むことで生じる多重像は、
正しさとは違う「何か」を発現させます。

この読み方で日本国憲法を読むとどうなるか。
全7回、半年かけてじっくり行きます。

大谷 隆

======
▶日にちと内容:
 第1回 10月13日 前文
 第2回 11月24日 第一章、第二章
 第3回 12月 8日 第三章
 第4回  1月12日 第四章
 第5回  2月 9日 第五章、第六章
 第6回  3月 9日 第七章、第八章
 第7回  4月13日 第九章、第十章、第十一章
  すべて木曜日です。
  内容は予定です。進捗に合わせて変更していきます。
▶時 間 :19時〜22時
▶内 容 :日本国憲法を読みます。(自民党改正草案も参照します)
▶場 所 :studio CAVE(大阪市)
      http://www.fenceworks.jp/access.html
▶参加費 :7回通し 15,000円
      (単発参加 リピーター2,500円、初参加3,500円)
      ※リピーターは「バカ丁寧に読む会」「読む・書く・残す探求ゼミ」の参加者。
▶主 催 :大谷隆、山根澪、山本明日香
▶定 員 :6人程度
▶お申込み:フェイスブックで「参加」、もしくはmarunekodo@gmail.com (大谷)まで
▶持ち物 :
筆記用具と日本国憲法と自由民主党「日本国憲法改正草案」をお持ちください。
下記サイトからダウンロードできます。
・日本国憲法
http://www.ndl.go.jp/constitution/etc/j01.html
・自由民主党「日本国憲法改正草案」
http://constitution.jimin.jp/draft/

▶主催プロフィール
大谷 隆
言葉の場所「まるネコ堂」代表。書籍雑誌編集の経験から、読むこと・書くこと・
話すこと・聞くことについてじっくり向き合う企画を実施しています。
・雑誌「言語」発行 http://gengoweb.jimdo.com/
・読む・書く・残す探求ゼミ(第2期まで終了。第3期を準備中)
・講読ゼミ http://marunekodosemi.blogspot.jp/
・言葉の場所「まるネコ堂」 http://marunekodoblog.blogspot.jp/

September 5, 2016

【362】柿渋を作ってみる。その2(追記あり)

前回の記事
【361】柿渋を作ってみる。その1

柿を潰したものに、日向水を入れる。水道水をそのまま使うと塩素などで発酵に悪いらしい。

水を入れた翌日見るとブクブク泡が出て発酵していた。

酒っぽい匂いもしてくる。
ゴミや虫が入らないようにフタをする。
毎日、上下を入れ替える感じでかき混ぜる。
8日目、発酵が止まったようで泡がなくなっている。
色もちょっと柿渋っぽい。
これを濾す。
とりあえず2.5リットルぐらいとれた。
保管容器がなくて、こんなのに入れてみている。
薄めの柿色液。

で、このまま2,3年経てばできあがりらしい。
結構時間が掛かるものなのね。

この間も発酵が進むはずなので、ほんとは口の空いた容器がいいと思う。
これだと蓋が飛ぶかもしれないので、蓋は緩めにしておく。

絞ったあとの柿に再び水を入れて二番汁もとる。やり方は一回目を同じ。

===
追記(2016/09/09)
二番汁はうまく行きませんでした。
・ブクブクの泡が出なかった → 発酵していない
・水面に白い膜が張った → カビ
・舐めてみても渋くなかった → 渋が溶け出ていない

というわけで、庭に廃棄しました。肥料にはなってくれるでしょう。

さらに追記。
二年後、熟成したものはこちら。
【444】柿渋を作る。

【催し】内田樹『ためらいの倫理学』ゼミやります。


日程近くてすみませんが、読んでみて面白かったのでゼミをやります。

===
研究のためでもなく仕事のためでもなく「ただ読むこと」を通して本を体験します。

『ためらいの倫理学』
アマゾン http://amzn.to/2cdWm1U

日程 :9月25日(日) 13:00から17:00

セッション1 13:00〜15:00
 なぜ私は戦争について語らないか
 なぜ私は性について語らないか

セッション2 15:00〜17:00
 なぜ私は審問の語法で語らないか
 それではいかに物語るのかーーためらいの倫理学

参加費:ゼミ初参加 2,000円。リピーターは投げ銭で。
場所 :まるネコ堂(京都府宇治市五ケ庄広岡谷2-167)
http://marunekodoblog.blogspot.jp/p/blog-page_14.html

定員 :8人程度

申込 :フェイスブックで「参加」。もしくは 大谷 隆 (Ohtani Takashi)までメッセージかmarunekodo@gmail.comまでメール下さい。

・本を読んできてください。
・セッションごとにレジュメ(形式自由、A4最大2ページ程度)を提出できます。

注意:猫がいます。ゼミ中は会場には入れませんが、普段は出入りしています。アレルギーの方はご相談ください。

参考:
まるネコ堂ゼミ
http://marunekodosemi.blogspot.jp/

September 1, 2016

【催し】CARAPACE、秋の展示会


「丈夫でシンプル、手入れをしながら育てる」ことに重心をおいたバッグと革製品を作っているCARAPACEからのお知らせです。

CARAPACE工房で秋の展示会やります。
10月28日(金)から31日(月)


ショルダー、革のスリッパ、革のベルトに加えて、
新作のトートバッグも準備しています。

価格を抑えたかったのと、
20色もの帆布から自分にあった色をお選びいただくため、
CARAPACEは実店舗での販売を行っていません。

なので、この展示会は僕達にとってとても重要は販売機会です。
宇治市の自宅(工房)までわざわざ来ていただかなくてはならないのですが、この機会にぜひ足をお運びいただけたらうれしいです。

注文せずにちょっと見てみるというだけでももちろん歓迎です。
工房のある「まるネコ堂」ってどんなところか見てみたいという方もぜひ。

CARAPACE製品にかぎらず、革製品をお持ちの方はオイルをご用意していますので、ぜひご自由にメンテナンスにお使いください。塗り方やメンテナンス方法などのアドバイスもいたします。

お会いできるのを楽しみにしています。