September 1, 2019

【595】積み木とレゴの違い。物と景色。

澪がKAPLAで作った謎の宗教施設。あるいは亀。
先日、新の誕生日プレゼントでいただいたKAPLA。毎日遊んでいる。
僕が適当に作った「テキ塔」。

KAPLAのような積み木とレゴのようなブロック、似ているけれど違う点がある、ということを遊びながら考えていた。

あらかじめ言っておくと、僕は積み木もレゴもどちらも好きで、子供の頃はレゴで遊んでいる時間のほうが長かった。

さて。

レゴはパーツ同士をかっちりと接続することができるので、できあがった完成品は〈物〉となる。〈物〉は離床できる。持ち運びできる。一方、積み木は接続されずただ積まれたり置かれたりしているだけなので、全体を地面から離すこと(離床)ができない。つまり積み木は〈景色〉を作っているのである。

さかのぼって言えば、レゴと積み木では遊んでいるその場所の特性からして違ってくる。レゴで遊んでいる部屋は「工房」や「工場」である。一方、積み木で遊んでいる部屋は、「陸地」や「海原」である。

レゴは重力を無視しうるが、積み木は重力を無視できない。

レゴで汽車を作る。
積み木でレールを作る。

レゴで車を作る。
積み木で道を作る。

工学部で言えば、レゴは機械学科で、積み木は建築学科だ。

僕が機械工学科に行ったのはレゴの影響が大きいのではないか。
積み木で遊び続けていたら、あるいは建築に進んだのではないか。

レゴは〈物〉を作り、積み木は〈景色〉を作る。

好みの問題であるから、どちらがどうということはないけれど、この違いは世界観として結構大きい。


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