March 12, 2026

2026/03/12

福音館の雑誌絵本「こどものとも」の購読を半年ほど前から始めたのだけど、今月で辞めることにした。

福音館の絵本はすごいし、「こどものとも」もすごい。今でも、そう思っている。だけど。

半年間送られてきた絵本は、絵本としての完成度は高かった。読み聞かせれば子供たちも面白そうにしている。

ただ、なんというか、総じて、昔話的というか。昔の絵本を読んでいる気分になる。2026年の新刊とは思えない。

これなら、古い名作を買いたい。まだまだ僕も子供たちも触れていない名作は山ほどある。多分、その多くは過去に福音館の「こどものとも」で発表されたものだろう。それを集めたい。

半年前に購読を始めるまでの僕の「こどものとも」に対する認識は、安く作って安く売ることができる製本で、安定的な定期購読者に支えられてもいる、だからこそ、若い作家やチャレンジングなアイデアをどんどん形にしていける。そんなふうに思っていた。大人が首を傾げても子供は大喜びするとか、これはさすがにチャレンジしすぎで失敗ではと思えるようなものでも、世に問うてくれる、そんな期待を勝手にしていた。

March 8, 2026

虎ちゃんの沐浴。

日曜日。はじめて虎ちゃんのお風呂を隆と2人でいれた。

2人で、というのは訪問看護さんやヘルパーさんの助けなしでということ。

病院でほぼ毎回沐浴の練習をして退院してきたので、沐浴は自分たちでするんだろうと思ってたけど、帰ってきたらほぼ訪問看護さんにやってもらっている。

人口呼吸器やもろもろ注意することがあるので、虎ちゃんの沐浴は2人がかり。休みの日で葉がいると、葉がちょっかいをかけないように見とく人が1人必要なため、私と隆と2人だけでは危険で沐浴できない。今まではだいたいそれで諦めて、体を拭いていた。

今日は父が来てくれたので葉を見てもらった。

虎ちゃんは沐浴は好きそうで、終わったあとのなんだかとてもスッキリした顔を見るのが私の楽しみだ。



March 3, 2026

2026/03/03

虎ちゃんが退院して1ヶ月たった。恐ろしく長い1ヶ月だ。

2025年がもうすでに記憶の水平線に沈みそうになっている。2025年の6月3日に、ということは、夏より向こうに、虎ちゃんは生まれた。面会のために、梅雨の大雨を、灼熱の盛夏を、毎日鴨川の河原を、歩いていた記憶が、もうフィクションのように遠い。

時間がどんどん伸びている。まだ季節が一巡りしていない。というよりも、季節はそもそも巡ってなんかいない。同じことは一度も起こっていない。季節が巡ったり、日常が反復されたりしているように感じるのは、大雑把な近似を当てはめていられるからだ。

ここ数日、虎ちゃんの体調が微妙に悪い。それだけで、一日は反復されない。日々とは呼べない。

2026/03/02-03

生きることの盤石さの上に、楽しさや面白さといったものが構築されるのではなくて。そんな形式と内容とが分離した人生なのではなくて。生きていることを無条件に無意識に前提するのではなくて。

毎日毎日、その都度、どうにか生きていられるような方策をとって、生きることを継続させていくような、あやうい生自体に楽しさや面白さがある。

健康は大事だけれど、健康の上に日常があるのではなくて、健康だったり不健康だったりしながら過ごしていくのが日常で、明日どうなるかわからない。

March 2, 2026

2026/03/02

自分の暮らし、生活、仕事など、ざっくり自分が生きることの中に、どれぐらい不確定要素が含み込めるか。

アイスクリームに含み込まれる空気の割合をオーバーランと言って、オーバーランの多い少ないでなめらかさなどの舌触りがかわる。空気だから食べ物としての実体は無いとも言えるけど、空気がなかったらアイスクリームはカチンコチンで食べられない。それはアイスクリームではない。

そういう意味で自分というものにとって他人の存在は、たとえ空気のようだったとしても、大きい。

無意識というのはとても盤石で、意識化された途端に弱さが生じる。

虎ちゃんのように多種大量の薬と繊細な医療機械が生きることの条件として意識化されていると、とても脆弱だ。

SpO2の値なんか一生意識化しないで済む人間は強靭だけど、でも実はどんな人も何かの拍子に問題が出る。自分の生の条件が意識化される時が来る。

必ずしもそれは自分自身の状態だけではなく、親の介護とか、家族の病気とか、同僚の退職とかでも、突然起こりうる。平穏で無意識的な人生が、実は諸々の危うい複合的な条件の束で成り立っていたことに気づく。

だとしたら元々、今日のバイタルサインを見て、その都度やるべきことを変えていく虎ちゃんの生き方の方が動的な強さがあるのかもしれない。

いつも同じであることは、静的安定だが、動的には不安定かもしれない。

ブログ