May 9, 2016

【338】何の変哲もない革のベルト。

パートナーの澪と一緒にやっているカバン・小物工房CARAPACE(キャラペイス)から新製品のお知らせです。

今回は「何の変哲もない革のベルト」です。

最初は薄いピンク色をしています。
使ううちに飴色になります。
何の変哲もないのですが、実は自信作です。

丈夫で使い惜しみせずに毎日がんがん使えて、使えば使うほどいい感じに育っていく。そんなベルトです。

CARAPACE製品で使っている革はすべて姫路にある沼南皮革工業所というところで鞣(なめ)された無染色のタンニン・ヌメです。この革が本当にいいんです。革らしい革です。

牛革は大きく分けてタンニン鞣しとクロム鞣しという方法で鞣されます。違いは鞣し剤です。クロムは硫酸クロムという化学薬品、タンニンは従来的な植物由来の鞣し剤です。当然クロムの方が安くつくれます。現在世界で流通する革の大半はクロム鞣しと言われています。

ただしクロム鞣しは経年変化が(ほぼ)ありません。飴色に変わっていくのはタンニン鞣しの革です。

沼南皮革工業所は、そんな従来の手間のかかるやり方をそのまま続けていて(しかもピット製法)、原材料の原皮も良い物を選ぶ優れたタンナーです。

繊維の詰まった背中の部分を背骨と平行に取っています。
引張強度抜群です。
革は一枚一枚(一頭一頭)違います。一枚一枚状態を見ながら、ベルトならベルトに合った部位と繊維の方向を見て取っています。大切な革なのでなるべくそのまま使いたいと思って、ベルトは薄く漉かず原厚で使っています。

ベルトの長さは注文の際にお聞きして調整します。穴の数も選べます。ぴったりに作れるので一つ穴もできます。バックルは真鍮でこれも使っていると味わいが出てきます。

穴の数も1から5個で選べます。
写真は穴が一つだけのやつ。

なんの変哲もありませんが、他で探してもなかなか見当たらないベルトだと思います。

CARAPACEのベルト



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