第5回まるネコ堂芸術祭が終わった。
出展者での振り返りが終わって、いよいよ終わったなぁという気分が。
寂しいなぁと思うくらい楽しかった。
今年の2月3月はあらたが保育園の卒園で、大変そうだった。4月になって学校を楽しみ始めた新が「小学校、楽しいな。でも、行く前は楽しいって知らんかってん」と言っていた。
第6回も開催するつもりでいる。作っていくのは自分たちだけど、やる前から楽しいかどうかわからないのは一緒やなと思った。前が楽しかった分、次はどうなるんやろうという気持ちもある。誰が参加するのかもわからないし、同じ人でも去年と今年では事情も、やることも違う。
次も楽しんでいけたらなと思う。
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オープン前に出展者でのオープニングミーティング。残念ながら、あんころもちの新は不在。 |
初日に、出展者が集合することはこの2-3年普通のことになってきたけど、コロナの頃に始まった芸術祭なので、最初にみんなが集まった時の感慨をいつも思い出す。それに遠方からもこうやって駆けつけてくれることがありがたい。
残念ながら新は学校行事が重なり今回不在。
芸術祭全体のことや出展作品に関して書きたい気持ちもあるけど、とにかく自分のやったことについて書いておきたいと思う。
ちなみに、芸術祭サイトではこんなふうに
作品案内を出しました。
今年は「あんころもち」というユニットを6歳の息子の新と組んで出展。
正確に言うと二人で出展することを決めてから、ユニット名は決まった。
新が、説明の文を書いたり、考えたりしたことを発言するということは今は難しく「あんころもち」の外相・広報はほぼわたし。新の弁明は、いつか聞けることがあれば教えて欲しい。
ちょっと話はそれる感じもするが、大学の時に作品があるといろんなことが思い出せるなと気づいた。この絵を描いた時期、こんなことがあったなとか。絵を見ても思い出すけど、記憶というのが絵に絡まってある感じがして、いろいろ思い出したときに絵のことも絡まって思い出してしまう時がある。
周りの反応や、照れくささやそんな感情も引っ張り出されてくれる。
今回の作品、制作の日々をどんなふうに未来に思い出すのか楽しみだし、きっといろいろ思い出せるような期間になったであろうことがすでに結構嬉しい。
しかし正直、開催時期が近づくにつれて喧嘩を連発していた。まあでもそれを思い出したくないことは全然ないし、あんだけ喧嘩したのに、「あんころもち、一旦終わりやな、お疲れ様。」とあらたに言うと、「まだ終わってないで」と返ってきた。
作品の完成度みたいなところの意識が新と私では違うので、その辺が合わせきれなくてヤキモキすることは多かった。「もうちょっと」と思うと何回でもやり直したい気分になるときもあるけど、新はそういうことはなかった。「やってみる」ことの方が大事で楽しいことのようだった。
自分がイライラし始めると、「ああ、この辺に自分のこだわりやら、譲りにくいことがあるのね」とわかるようになってきた。そういう自分自身を知るのに、外部からの圧力があるのはユニットを組んでいることの利点だろうと思う。
新は「やってみる」から「作品完成」までの距離が随分短い。もう、「やってみたものは作品完成」くらいの距離だ。でもなんかその瞬発力はそれはそれで見習うところがある。
新はそれなりに興味を長期間引っ張れる人だと思うけど、興味の持ち方や継続の感じも違うなと思った。この辺はどううまく行ったのかわからないけど、ずっと楽しいものを作りたい。楽しくやりたいという感覚がわたしにあった。子どもがなにか熱心にやってるときは何らかの楽しさともなっているという姿を見て来たからだと思う。
結果的に作ったものがLINEスタンプとシールになったのもそれが理由だと思う。
LINEスタンプは手っ取り早さもあってやったが、新はLINEを使わないという事実が出来上がってからあんまりだったなと思った。うちは楽しく使っている。
シールは楽しかった。出来上がったものを見て反省があったり、遊びがあった。
実際には、一時的に面倒になったりしつつだけど、沈んだり浮かんだりしつつ進んだ。
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4月の月1のミーティングで制作途中のものを見せびらかす。 |
芸術祭が終わってから次はこんなシールやりたいと、新のリクエストがあり、それも作った。それはもう発表するものではないと思うと、あらたの好きにデザインさせてそんなにやきもきもしなかった。自分たちで作れるおもちゃが出来た感じがして楽しかった。そうだ、絵本作りが頓挫しているが絵本を描きたかったのも、自分たちが読む・遊ぶ絵本が欲しかったからだった。
芸術祭2日目から在廊した新は、お客さんが来るとシールを楽しそうに配り歩いていた。無料(投げ銭歓迎)で配ることにしていた。そういう仕組みも最後の最後で、喧嘩の末の、双方の妥協を経て直前に決まった。無料だから多少無理やりでも気兼ねなく渡すことができた、それは今回よかったと振り返ってみると思う。
シールを渡すとき口下手で説明もあいまいなので、しっかりしてくれよと思ったりもしたが、必死に渡しに行く姿を見て、この制作は新のなにかにはなったんだなぁと思った。
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オニィステッカーは、12種類。箱から1枚引いてもらう。どの柄が当たるかはわからない。 |
原画とか誰かのアイデアをデジタル化していくというオペレーションの楽しみを見つけれたのも今回とてもよかった。デジタルにするときに、こういう風にできるよという自分の技量やアイデアを入れれるのも楽しい。作品の署名はもちろんアイデアを出した人にあるけど、なんだか自分とは関係ない他人の作品だと思わない感じが出てきた気がする。
まだまだやってみたいことがいろいろある。
いろいろ途中であまり締めくくれなかった。