楽しく生きるというのは、悲しく生きないということではないな。
5時の目覚ましで起きた時に、そう思っていた。僕が眠っている間に、僕はそんなことを考えていたようだ。
夕べは23時まで虎ちゃんの病院に居て、終電で帰ってきた。夜の虎ちゃんがどんな様子か、知っておくためだ。生まれてから半年、初めて夜の虎ちゃんを見た。
照明が少し落とされたGCUで虎ちゃんはよく眠っていて、時折起きた。たん吸引、浣腸、体位変換、薬、ミルク、人工呼吸器回路の結露払い。
完全無欠の楽しい出来事も、後になって悲しく思い出される。悲しい出来事も、後になって別の雰囲気になる。
楽しいとか悲しいとかは、とても大きなものだけど、出来事を全て規定してしまう力はない。楽しさと悲しさは反対でも別物でもない。
起きた僕がコーヒーを飲みながら、引き継いで考えている。