絵本のような暮らしをしている、とある人に言われたことがある。え?と思った。
自分の暮らしのモデルとなるような何かが、僕には無いから、自分の暮らしやスタイルを何かに喩えられるとほぼ必ず戸惑う。そういうつもりでやっていないから、そう言われてもピンと来ない。
これまでに、エコですね、ロハスですね、ミニマリズムですね、などなど、様々に喩えられたけれど、要するに、その時々の流行のスタイルに喩えられていたということで、ある意味で褒められているとはわかるのだけど、僕自身にそういったスタイルへの思い入れはたいして無い。
でも、絵本のような暮らし。この言葉はたびたび思い返す。
絵本は概ねフィクションであり、ファンタジーであり、イマジナリーでメルヘンだ。要するに現実的では無い。
そんな暮らしが現実に成り立つはずはない。
でもだからこそ、確かに僕はそんな暮らしを標榜しているのかもしれない。こんな出来事が自分の生活に含まれていたらいいのだけど、ということをいつもやりたがっている自覚はある。
既存の現実的な特定の美しいスタイルを目指して行動する器用さや実用や執着が、僕たちになかった。何ものにもなれない暮らしをとても上手に肯定してもらった言葉だなと思う。