第4回 はたと気付かされるわけですよ。俺はこんなことに腹立てるんかと
梅田:今回はそうやったね。なんか、思わぬところでリンクする時があって。例えばこう感情移入をするというか、普段やったら泣かへんのに普段やったら腹たてへんのに。なんでここで泣いてなんでここで怒ってんねんやろうと演劇観ながら思う瞬間がある。その時、はたと気付かされるわけですよ。俺はこんなことを実は気にしてたんか。こんなことに腹立てるんか。
こないだ、一人芝居のトーナメントみたいなのを観に行ってて、決勝まで行って結果がでて1位をとった演劇があるねんけど、僕その話大嫌いで。絶対見たくなかったっていうか、なんやったら下ろして欲しかった。今でも嫌いやねんけど。嫌いやったて気付かされた芝居やってん。
内容が、ストーカーのお話なんですね。僕は今、なになにちゃんを見てるんです、彼女の姿を見ているだけで僕は心がときめきます、嬉しいです。あるときにバンパイアが現れて、あの女の子は生娘だから血を吸おう美味しそうだ。それを聞いた主人公でストーカーしてる彼が、危ないこのままではあの女の子は襲われて血を吸われてしまう死んでしまう。それは嫌だ。だから僕があの子のバージンを奪うんだって話に展開していくんです。
15分位の作品やねんけど10分位そのやりとりがあって。コミカルに見せるわけですよ、それを。だから笑えるねんね。笑えるんやけど。その女の子像ってのが終わり5分くらいでだんだんわかってきて。喫茶店に呼び出して、話をしているとなんか周りの人がちらちらこちらの方を見ているみたいな感じで。でも男は真剣やからその女の子に、怪しいのはわかっているんです、こんな気持ち悪い野郎やってこともわかってます、僕はでもあなたのことを守りたいんです。みたいなことを言うわけですね。
で、なんかしらんけどランドセルを背負ってたりとか。設定がわかってくんねん。女の子の。実は10歳の女の子。って話に俺むっちゃ腹たってしまって。いや人にはなかなか理解できひんのかもしれへんけど。
要は30超えたいい大人が10歳の女の子に喫茶店の中でまだセックスって言葉であったりとか、性に対しての意識なんてそれほど芽生えてない女の子に対して、あなたの処女を奪わして下さい僕にっていうようなやりとりがあって。あ、変な人やと思いますよね。とか言いながらでもあなたが狙われてるんですみたいなことを言ったりとかするやりとりが続くんやけど。結局叶わへんねんけどね。一回女の子はわけがわからへんけど、うん、っていっちゃうねん。で、やったーって喜んでるところに周りの大人達がよってきて。いや僕そんなつもりで言ったんじゃないです。僕そんなつもりで言ったんじゃないです。って女の子はちゃちゃっと帰っちゃうってところで。実はバンパイアってものも自分が勝手に想像して生み出したものやったりするんやけど。最後の方はまたその女の子をストーカーしますってとこで話としては終わった。
久しぶりに腹がたったんやけど、自分のなかでいわゆる未成年というか特に小学生の児童ポルノとかとつながってるんやけどを性的なものとしてみてしまうということが許されへんねやろな。自分の美的感覚、性的感覚として。そのばらし方も嫌いやってん。世の中的に10歳の女の子を狙うってのは犯罪じゃないですか。でそれをこう後半になってバラすっていう手法をとったっていうのも腹がたつし。もう僕の感情的には、演劇やのにこいつ警察呼んで捕まえてくれと。
大谷:その役者をってこと?
梅田:うん(笑)。でも、この作品1位取ったんやで。その作品が全部で二十何作品あるなかの1位とるわけですよ。でも僕の中では二十何作品のなかで最も評価低いわけですよ。腹たってるから。書いた奴出てこいくらい。どういう思いでお前、10歳の女の子をストーカーするということを面白いと思ったのか。何をもって描いたのか教えてくれと。その答え如何によっては俺はお前の作るものを一生観ないからなと思って。そういうことに気づくわけですよ。それはもう僕だけのものやけど。他の人はみんな評価高いわけやから。予想外やけどな。俺だけめっちゃ怒ってんねん。
他の人にその話をしたら、そこまで思わしてくれるんやったら梅田さんは術中にはめられたくらいのことが起きてますねと。
大谷:そういう意図ならば。
梅田:そういう意図ならば。もう最後、もっかいこいつストーカーし直すっていう時点でむっちゃ腹たってまた。もう死ねって思いながら。
自分にはない未知なものっていうか。自分のなかに既にあったものをほじくり出されるって感じはなかなか演劇ならではなのか芸術系のやつならではなのか。
大谷:そういう演劇を観ることは梅ちゃんにとっては楽しいことなの?
梅田:楽しいことやと思うよ。
大谷:あ、そうなんや(笑)。
梅田:そうそう。今は怒りで言ったけどね。
大谷:怒りで言ったよね(笑)
梅田:そうや(笑)。こいつら二度と見たくない。それがわかってよかったなっていう。そういう意味で感謝するよね。ありがとうと。ただ君らの世界は否定する。世にウケてると思って調子のんなよ。ははははは。
で、なんかしらんけどランドセルを背負ってたりとか。設定がわかってくんねん。女の子の。実は10歳の女の子。って話に俺むっちゃ腹たってしまって。いや人にはなかなか理解できひんのかもしれへんけど。
要は30超えたいい大人が10歳の女の子に喫茶店の中でまだセックスって言葉であったりとか、性に対しての意識なんてそれほど芽生えてない女の子に対して、あなたの処女を奪わして下さい僕にっていうようなやりとりがあって。あ、変な人やと思いますよね。とか言いながらでもあなたが狙われてるんですみたいなことを言ったりとかするやりとりが続くんやけど。結局叶わへんねんけどね。一回女の子はわけがわからへんけど、うん、っていっちゃうねん。で、やったーって喜んでるところに周りの大人達がよってきて。いや僕そんなつもりで言ったんじゃないです。僕そんなつもりで言ったんじゃないです。って女の子はちゃちゃっと帰っちゃうってところで。実はバンパイアってものも自分が勝手に想像して生み出したものやったりするんやけど。最後の方はまたその女の子をストーカーしますってとこで話としては終わった。
久しぶりに腹がたったんやけど、自分のなかでいわゆる未成年というか特に小学生の児童ポルノとかとつながってるんやけどを性的なものとしてみてしまうということが許されへんねやろな。自分の美的感覚、性的感覚として。そのばらし方も嫌いやってん。世の中的に10歳の女の子を狙うってのは犯罪じゃないですか。でそれをこう後半になってバラすっていう手法をとったっていうのも腹がたつし。もう僕の感情的には、演劇やのにこいつ警察呼んで捕まえてくれと。
大谷:その役者をってこと?
梅田:うん(笑)。でも、この作品1位取ったんやで。その作品が全部で二十何作品あるなかの1位とるわけですよ。でも僕の中では二十何作品のなかで最も評価低いわけですよ。腹たってるから。書いた奴出てこいくらい。どういう思いでお前、10歳の女の子をストーカーするということを面白いと思ったのか。何をもって描いたのか教えてくれと。その答え如何によっては俺はお前の作るものを一生観ないからなと思って。そういうことに気づくわけですよ。それはもう僕だけのものやけど。他の人はみんな評価高いわけやから。予想外やけどな。俺だけめっちゃ怒ってんねん。
他の人にその話をしたら、そこまで思わしてくれるんやったら梅田さんは術中にはめられたくらいのことが起きてますねと。
大谷:そういう意図ならば。
梅田:そういう意図ならば。もう最後、もっかいこいつストーカーし直すっていう時点でむっちゃ腹たってまた。もう死ねって思いながら。
自分にはない未知なものっていうか。自分のなかに既にあったものをほじくり出されるって感じはなかなか演劇ならではなのか芸術系のやつならではなのか。
大谷:そういう演劇を観ることは梅ちゃんにとっては楽しいことなの?
梅田:楽しいことやと思うよ。
大谷:あ、そうなんや(笑)。
梅田:そうそう。今は怒りで言ったけどね。
大谷:怒りで言ったよね(笑)
梅田:そうや(笑)。こいつら二度と見たくない。それがわかってよかったなっていう。そういう意味で感謝するよね。ありがとうと。ただ君らの世界は否定する。世にウケてると思って調子のんなよ。ははははは。
(第5回へつづく)