July 19, 2018

【438】ルソー『告白録』読了。この天才駄目人間は魅力的だ。


文庫本3冊。なかなか読み応えがあった。

後半、こんな展開になるとは。序盤の青春青春してたのと全く違う。当たり前といえば当たり前だけど。

しかし、ルソーってこんなにも迫害されていたのか。幾度となく退去命令を出され、転々としていた。そんなにも国家や教会に憎まれていたのか。

ルソーが「自然に帰れ」ということの意味やニュアンスはとてもよくわかった。もともと自然人であるというわけではなく、人づきあいに求める友愛の純度が高すぎて、それに見合う人間などいないから、打ちひしがれて「帰る」先として自然があった、と。でも、ほんとはものすごく人が好き。

それにしても、この告白を読む限りルソーが独学だったというのには驚いた。一人の独学の変人が、結果的に、フランス革命を準備し、ヨーロッパを近代へと押し出したわけだ。

どうやらルソー、僕はかなり好きだ。

恥ずかしながらちゃんと読んだことがなかった「人間不平等起源論」「社会契約論」。
早速読もうと思う。


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