あんまり夢がないなと僕自身、僕に対して思うのだけれど、それでも思いつく夢はあって、それはとてもありふれている。
無限のお金があること。
それが多分、僕の夢だと思う。
無限のお金さえあれば、いろんな問題が綺麗さっぱり消えてなくなる。僕が、もう死ぬかと思うほど苦しんだことのいくつかは(いくつかは、だけど)無限のお金さえあれば、苦しまなくてすんだ。無限のお金さえあれば。
夢というものを持ったほうがいいという考え方に乗っかれば、僕の夢はこの程度のことだ。ありふれていて、つまらなく、下世話で、露骨。くだらない。
でもまぁそれでいいと思っている。
夢は夢として置いておいて、現実に僕は僕で生きている。僕が生きているということでできることは、現実に存在している。実現した時に、あぁこれは夢のようだと思ったとしても、それは現実で、僕はそういう現実の中で生きている。
そしてやがて僕は死ぬ。そこに夢があったかどうか、夢がかなったかどうかは僕はあまり関心がない。