May 30, 2018

【419】本だけ読んで生きていたい。ルソーに耽る。

今週末にデリダのゼミなので『グラマトロジーについて』を読みながら、ついでにルソーの『言語起源論』と『告白』を読む。ついでと言ったけど「グラマトロジーについて」の第二部はルソー論で、特にこの二作をデリダが読んでいるから、真面目にやるとしたらちっともついでじゃないんだけど。でもまぁついでで。デリダ読むついでにルソーも読んでしまえという感じで。

そしたら面白くて、デリダそっちのけで読み耽っている。たぶんデリダは、ルソーの中で特に面白い二作だからこれらを軸に据えたんではないだろうか。それとも『エミール』あたりも面白いんだろうか。面白いんだろうな。『孤独な散歩者の夢想』も。

まったく。いまさらルソーかよ。

馬鹿みたいに影響力のある洞察を無造作につかみだす。『言語起源論』なんか、これの一体どこが「論」なんだと思うような大雑把な短い文章だけど、燦めきがすごい。合ってるとか合ってないとかいうのが野暮だという気分になる。『告白』は生々しいのにちっとも嫌味じゃなく、白々しくなく、いつまでも読んでいたくなる。

言ってみれば、ただの天才である。


Share: