今日、『言語』という雑誌を発刊しました。
小林健司さんと共同編集です。
自分たちで発行するのだから、
誰に気兼ねすることなく、
自由に好きなことが書ける。
まさに夢見てきたことだ。
と、
共同で借りている京都の東山の六畳の和室に
意気込んで籠もりました。
一週間、何もできませんでした。
とても悲しい夢を続けざまに見て、
眠れなくなり、昼も夜も区別がつかず、
時間の感覚がなくなりました。
文章を書くにあたって、こんなことは初めてでした。
僕はライターとして長く書くことをしてきたつもりだったけれど、
自分のことを自分で書くなんてしてこなかった。
そう思い当たりました。
人から頼まれて、
自分から離れたものを見て、
それを他の人にわかりやすく伝える。
ライターとしての僕がやってきたことは、
書くということのほんの一部に過ぎませんでした。
当初書こうとしていたテーマは捨てました。
その前に、
僕にとっての書くということそのものを書こうと思いました。
自由に好きなことを書ける。
ずっと遠くまで行ける。
そう思ってようやく辿り着いたのが
どうやって脚を持ち上げれば一歩が踏み出せるのかということでした。
この陳腐さがまぎれも無い僕の最先端です。
これまであまりにも自明だった僕にとっての僕が新鮮です。
読んでもらえたら幸せです。
大谷 隆
『言語1』
2016年4月1日発行
A5判・38ページ
編集 大谷隆・小林健司
価格 1,000円(送料 200円)
【目次】
発刊にあたって「水平線までの歩み」……………………………………大谷 隆
言語 発刊によせて…………………………………………………………小林健司
人と言葉の関係論 第一回…………………………………………………小林健司
書かれたものはその時点での書いたものの死体である。 第一回……大谷 隆
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