September 17, 2014

【言葉の記録2】小林健司さん 第2回

第2回  丁寧に生きたい人たちが集まるところだった

大谷:
今、なんて言ったっけ? ちゃんと自分の・・・

小林:
自分のままで生きる。

大谷:
どういうイメージなの?

小林:
これはね、最近フェンスワークスの中でも話してて、
丁寧に生きる、みたいな。
丁寧に生きたい人たちが集まるところだった、
みたいなことを言っていて。

フェンスワークス:目的を持たない生命体的集団。大阪の千代崎に拠点を持つ。円坐やエンカウンターグループなどを数多く開催。代表は田中聡氏。2014年より小林夫妻も所属。

大谷:
フェンスワークスが? 

小林:
フェンスワークスがね。
僕もそうだなぁと思って。
丁寧に生きられないもんね、組織にいたら。
組織が先にあるからね。
自分がそこに合わせないといけないし、
どんだけこれは違うだろ、と思っても、
組織としてそれをやるべきだとなったら、
それしないといけない。

違うという僕をないことにして、やるべきことをしていく、
というのは僕にとってそれは丁寧じゃない気がする。

丁寧って、中国の戦がある時代にね、
敵が来るのを知らせる楽器だったんだって。

大谷:
丁寧っていう? へー

小林:
丁寧っていう。
それが丁寧っていう名前だったから、
よく注意してみるとか、
そういうことを丁寧っていうようになった。
そこから転じて、
大事とか大切なものも今は含まれる
ニュアンスで使ってるんだけど。

で、大切は大きく迫ること。
切迫していること。
もうすごく距離が近くって、
分かちがたい関係にあるものを大切。

なので、自分に近いよね。

大谷:
うんうん。

小林:
考えてみりゃあ、僕が円坐とかミニカンとかやってるのも、
丁寧に聞くとか、丁寧に人といるっていうことを
したいからやってると言ってもそんなにずれた感じはしないし。
僕が丁寧さを捨てなきゃいっしょにいられないような環境とか、
そういう人とは、わざわざ一緒にいようとできなくなってる。

別にその人が丁寧に生きたくなくて、
勝手にしてんのはいいんだけど、僕は違うので。

円坐:人が集まり、ただ円になって座る時間と場のこと。
テーマなく言葉が出てくる。非構成エンカウンターグループとも。

ミニカン:ミニカウンセリングの略。
15分間、話し手の話を聞き手が聞き、それを録音し状況音も含めて逐語録を作成。それをもとに15分間に何が起こっていたのかをレビューする。


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