September 17, 2014

【言葉の記録2】小林健司さん 第1回

言葉の記録

人と話をするのが面白い。どこがどう面白いかというのは、その人、その時それぞれだから、ひとくくりにはできない。話、離し、放された言葉が少し景色を変えてみせる。そんな言葉の記録。事と場の記録。

小林けんじさんの「自分では、自分の考えてることを文字にするのが難しいから人に聞いてもらいたい」という言葉から生まれた企画。

小林けんじさん

1982年生まれ。愛知県春日井市出身。大学時代から大阪の教育系NPOで活動し、卒業後も含め約9年半の間、小学校から大学生対象に将来や仕事を学ぶ教育プログラムの実践に関わる。2011年には京都にて震災復興関連のプロジェクトにも参画。2012年からフリーランス・ファシリテーターとして、複数のNPOの事務局支援や研修・ワークショップ等を行う。また、円座(非構成のエンカウンターグループ)や、フリーキャンプ(非構成形式のキャンプ)、の実践も行っている。
人とお金の研究室 代表。

聞き手・まとめ 大谷隆
収録日:2014年9月1日、場所:人とお金の研究室


けんちゃんこと小林けんじさんと僕(大谷)とが一緒にいると
よく兄弟と間違われます。
見た目と雰囲気が似ているらしいのだけど、
僕にとってはそういうことよりも、
考えていることや感じていることが
びっくりするほど似ていることがある。

似ているというよりはもう、
全く同じじゃないかとさえ思ったりもします。

そんなけんちゃんと話すと、でも、
同じだからといって安心できないというか、
いや、安心はしてるけど、
どこかスリリングな感じが毎回あるのです。
けんちゃんと居る時間は、
ゆったりとしているけれどわくわくする、
そんな時間です。

第1回  最近はもういかにして稼ぐかっていうことばっかり考えてます

大谷:
今日は、これまであんまり、
言葉にしてこなかったような、
そういうことがうまくできにくかったようなことを、
たぐりだす感じで・・・

小林:
あ、そういう。
ぼくがね。
それを話していいと。

大谷:
話してください。

小林:
言葉にしてこなかったようなこと。
なんだろうな。
なんか大谷さんの、ないの?
聞いてみたいこととか、関心とか。

大谷:
僕、普段考え事をするので、
その考え事を考え事のまま出すのはなかなか難しくて、
そういう感じのことを話してほしい。
普段考えている、ずっと考えてしまうようなことが、
聞けたらいいかな。

小林:
ふーん。なるほど。
大谷さんなりに僕にいろいろ関心持ったりとか、
こんな話面白そうとかは、
あったとしてもそれじゃなくてね。
なるほど。
へー、すごいアプローチだね(笑)

大谷:
そう?

小林:
普段ね・・・。

最近はもう、
いかにして稼ぐかっていうことばっかり
考えてますよね(笑)

大谷:
最近というとどれぐらい?

小林:
6月、7月、8月と、この3カ月は。

大谷:
昔はあんまり、そういうことは言ってなかったよね。

小林:
全然言ってなかったと思う。

もう、それこそ、あのなんちゅうの?
ブログで収入を得られないものかとか、
アフィリエイトとか、
怪しい副収入みたいなのとか(笑)
ああいうのも見たりして、
あぁこれ、行けるのかなとかみるけど、
いかにも怪しいから諦めたり(笑)
知り合いがアマゾンでモノの売り買いして、
それで月50万ぐらいとか稼いでる話聞いたり。

大谷:
すごいね、それ。

小林:
うん。それ結構、プロ中のプロだと思うんだけど。
月50万ももうかるんだったら
俺もやろうかなと思ったりしたんだけど、
そんなにやる気にはならないんだよね。

大谷:
それはなにかあるの?
お金が必要とか。

小林:
ま、お金は必要だよね。
なんだかんだ入れて、
今の暮らしに必要なお金がいるから。
だからってこう、企業に勤めるとか、
無理やり知り合いのNPOで仕事を、
いくつか貰える仕事もあったけど、
なんかそこで組織に属して、
お金を稼ぐみたいなこともできないし。

大谷:
できない?

小林:
できない? できない。
それをするんだったら、
工事現場で働く方がすっきりするよなあ。

大谷:
今の生活をするために辞めたっていうこと?

小林:
今の生活をするためというか、
今まだ、その生活はできてないんだけれど。
でも今まで、だれも見たこともないし、
僕も見たこともないけれど、
ちゃんと自分のままで生きるみたいな生き方を選んだから、
今さら、組織の中で働くということを選べないな。


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