昨日、白菜ラーメンを2回も食べて、予想通り今日はカレーを作った。スパイスを使った本格インドカレーではなくて、エスビー食品のカレールー「ゴールデンカレー」のカレーである。
カレールーというものの自立性と完結性の高さはほんとにすごくて、お湯を沸かしてそこにルーを溶かせば、もうそれはすでにカレーで、そいつをご飯にかければカレーライス、うどんを入れればカレーうどんになる。これを澪が立証してしまって以来、我が家ではカレールーのカレーに具を入れる必然性が消失した。
でも、そうは言っても、やっぱりなにかしら入っていて欲しいというか、もう一手間わざわざ加えて、化学実験感を下げたい気分があって、そのために玉ねぎを炒めるというのはちょうど良い調理感が取り戻せる。
カレーの本体というか、あのどろっとした半液体状のあれに対して、じゃがいもや人参は、実はあまり寄与しない。逆に言えば、じゃがいもや人参は純粋性の高い「具」であって、そういう意味で、なくてもさして困らないというか、要はあんまり関係がない。もちろん好きな人は好きに入れればいいのだけれど。
玉ねぎは、じゃがいもや人参とは違って、あのドロッとしたカレーの本体部分への寄与が大きくて、逆に言えば「具」としての純粋性が低い。なので、玉ねぎは「入れる意味がある」という納得がし易い。でも、本当のところは、なくても十分にカレーなんだけども、そこはどういうか、やっぱり手間をかけた分だけおいしくなっているという幻想を描く方が食べ物としては良いと思う。
あと肉も、入れれば入れたなりに美味しいのだけど、カレールーの開発陣の熱意はもう、ものすごくて、肉を具としてわざわざ入れなくても十分に肉の旨味のようなものはカレールー単体から得られるように作ってある。
カレールーは、それぐらいものすごい集約度を持った食品である。玉ねぎ以外の具材を入れるぐらいなら、トッピングにゆで卵か目玉焼きをのせるのをおすすめする。