(まるネコ堂ウェブサイトからの再掲)
第4回 引用は大胆で深い敬意の表し方
小林:僕が勝手にイメージしたもので言えば、
それによって大谷さんの言わんとしていたことが完成したというか、
次の状態にすすんだと言ってもいいのかわからないけど
そんな感じがした。
そのうれしかったってのはなんなんだろうな。
大谷:
読んでくれているってことがわかったってのがうれしかったし、
伝わったというか、
引用するってことは僕が言わんとしていることがわかった、
のだろうなと思ったのよ。
小林:
引用したってことは僕が言わんとしていたことがわかった?
大谷:
何書いてあるかよくわからないものは多分引用できない。
部分だけを切り抜いたからといって使えないと思うんだけど。
ちゃんと伝わったんだなと思った。
小林:
大谷さんがFacebookにも書いてたけど、
最大限の敬意の表し方だっけ、あの表現。
僕が例えば中沢新一さんのことを引用するときにも、
それが僕が言わんとしていたことを
最も的確に表しているから引用したりしてるんだけど。
その人の言っていることが、
自分の中に入ってきた感じがあって、
それも含めて僕のものを出す方がより伝わるような感じがしていて。
それを大きい敬意の表し方だと言われることは
すごくうれしかったのね。
いまそのことを詳しく言ってくれている感じがあって
聞いててよかったなと思って。
大谷:
そうだね。
Facebookでは「大胆で深い敬意の表し方」って書いたと思う。
小林:
大胆で深い敬意の表し方。
大谷:
中沢新一のある文を引用するってなったら、
中沢新一に挑む感じがあるじゃん。
小林:
うん。挑む感じがある。
大谷:
対等な感じがある。
そういうことが引用という作法でできるのが
大胆だなと思って。
(第5回へつづく)