November 1, 2014

【言葉の記録3】コトバのキロク公開収録 第7回


(まるネコ堂ウェブサイトからの再掲)

第7回 瞬間切り込んでくる感じがあるときがあって、「あっ」て思う

小林:
前、僕の紹介をする時に僕といるとちょっと、
緊張するとかドキドキするとか書いたのもそう?

大谷:
同じかもしれない。
けんちゃんと同じことを考えていることが多いって思って、
似ているっていう言い方をしていたんだけど、
けんちゃんと似ているんだけれど、
似ているからといって安心できなくって。

でも、なんていうか。安心している。(笑)

小林:
似てるけど、安心できないけど、安心している。(笑)

大谷:
うーん、なんだろうな。

瞬間切り込んでくる感じがあるときがあって、「あっ」て思う。
「あ、やられた」って思う。

でもそれは嫌な感じではなくて、
今までそういうことを考えたことがなかったけど、
そういうことを考えるとそうだなって思わされる感じ。

それによって、それ以外の僕の部分が、
がさっと崩れるようなことが起きるとかね。

小林:
これまでこうだなと思ってたものが?

大谷:
がさっと崩れる。
そのことに対してちゃんと考えていたわけじゃなかったんだな
ということが分かる。

「資源はちょっと足りないぐらいがちょうどいい」って
言われたときはやられたって思った。

小林:
あ、そう。
そういうところか。

大谷:
ちょうどいいのがいいと思ってたもん。
ぴったりなのがいいと思ってたもん。

「バターたっぷり」とかさ、
「生クリームたっぷり」とかさ、
ああいう惹句があるじゃん。
コピーが。

あれがよく分からなくてさ。
「バターぴったり」がいいんじゃないのってずっと思っててさ。

小林:
(笑)。うん。

大谷:
思わない?
ぴったりだと思う量で作ってって思うの。

たっぷりって言われると過剰に入っている気がして、
過剰じゃなくて一番美味しいところで作ってって。

小林:
(笑)

大谷:
だからぴったりが丁度いいっていう風にずっと思ってて。
塩分控えめも控えないで。
調度いいのがいいって思ってたら、
けんちゃんが「資源はちょっと足りないぐらいがちょうといい」って
言ってて衝撃を受けた。

ちょっと足りないっていうくらいが調度いいってのは
もっと広いんだなと思って、
ちょっと足りないっていうのとは階層の違う話をしているのが、
ああすげーって思ったんですよ。

小林:
僕、全然その時のこと覚えてないよ。

大谷:
僕、すごい覚えてるんだけど。
でもどういうシチュエーションで言ったかは忘れてる。


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