第6回 「恵子ちゃん、勉強になったよ」って。だいぶ苦労してくれはったなぁと思う。
2代目のリュック。ヨコ型で形を保つのは難しい。 |
作ってくれたお友達なんていう方なんですか。
高井:
tamaさん。
※tamaさんのブログ「工房 place in the sun」。
大谷:
tamaさんは、色の選び方もいいですね。
高井:
これがすごい苦労して作ってくれはったんですよ。
大谷:
このリュックは2代目のカバン?
高井:
2代目。
デイサービスに勤めてたでしょ。
その通勤用に作ってもらったんです。
そこは車いす通勤したらダメとは言わへんけど、
なんか通勤しにくかったんですよ。
大谷:
なんで?
高井:
なんでか。うちもハテナハテナマークが。
まぁ、いろいろそんな事情があって、バス通勤で。
大谷:
なんでや!ってかんじやな。
高井:
そう。だって、うちの家から職場まで30分で行けるとこを
1時間15分かけていってたんです。
大谷:
バス停までわざわざ行って。
高井:
そう。
ほんで、このリュックは仕事のファイルを入れるから、
パカっと開くように。
大谷:
おぉすごいすごい。
こんなに開くやつはないよね。
高井:
ヨコ型が使いやすいねんていう話になって、ヨコ型で。
リュックやからポケットも大きいのでいいわって言って、
一個しかついてない。
リュックってどうしてもスポーティになるから、
かわいいリュックを作ってっていうたんです。
大谷:
かわいいのね。
高井:
ヨコ型はなんか、どうしてもくにゃぁとなるっていうか、
大谷:
形が?
高井:
形がシャキってしないんですって。
「恵子ちゃん、勉強になったよ」って、言ってはったから、
だいぶ苦労してくれたなぁと思って。
ほんで肩紐も。私、跛行ですねやんか。
大谷:
ハコウ?
高井:
体が揺れて歩くこと。
おまけになで肩でしょ。
どうしても、肩紐が肩から外れて、だらしない格好になって(笑)。
大谷:
それでこの胸元で止めるやつがついてるんやね。
高井:
今、カチってなるプラスチックのやつあるでしょ。
あれができませんねん。
大谷:
あ、そっか。
高井:
それも考えてくれて。
大谷:
売ってるリュックはたいがいあれやもんね。
高井:
それもデザイン性も崩れんようにって。
大谷:
それ難しいよね。
高井:
うち、tamaさんに好きな事言うて、あとはお願いねって(笑)
大谷:
(笑)
高井:
「なんでたて型のリュックばっかりかわかったよ」って言うてた。
大谷:
そうか。形が保ちやすいんやね。
高井:
で、作ってもらって。
今になったらすごい楽しい話なんですけど、
実はこれ一回も通勤に使ったことないんですよ(笑)
大谷:
なんや(笑)
高井:
5月ごろにリュックをお願いして、6月に退職したんですよ。
ほんで7月にできた(笑)
大谷:
じゃ、仕事では使ってないの?
高井:
(笑)
(第7回へつづく)