November 15, 2014

【言葉の記録4】高井ちゃんのカバン 第7回

第7回  リュックってあんまりいいことがなかったんです。

高井:
あ!そうそう。tamaさんのブログ、ご覧になりました?

大谷:
うん。
高井ちゃんがこの話をするのをきいたっていうのを
ブログに書いてくれてたね。

高井:
たぶん、うちと大谷さんのことを書いてくれたんやろなって思って
見てたんですけど。そうと思う。

大谷:
高井ちゃんにそういう話をされてまた作りたくなったってね。

高井:
うん。

大谷:
なんかうれしいね。

高井:
なんか、tamaさんも大谷さんにそう言ってもらえて
ありがとうって言ってました。

大谷:
いえいえ。

高井:
うち、リュックっていうたらね、
あんまりいいことがなかったんです。

リュック背負って、20代なかばですよ。
リュック背負って、ほんで帽子ここまで(目のところ)かぶってて、
バス停で待ってたら、「小学校何年?」って言われて(笑)。

大谷:
(笑)

高井:
帽子パってとったら、老けてますわな(笑)。
「あぁ」っていう感じでしたけど。

その次の出来事がまたバスですね。
席が近くて喋りかけてきてくれて、「にいちゃん」って(笑)。
「にいちゃん高校何年?」って(笑)。

大谷:
(笑)。
それリュックのせいやったん?

高井:
2回目は違うと思う。

2回目は帽子かぶってへんかったから、
髪短くて、ほんまに男に見られたんやと思う。

大谷:
(笑)

高井:
だからこんな大人っぽいデザインにしてくれて、
それもうれしかったです。

リュック背負ってたら、だらしがない子になるし、
キーってなるし。

でもまだ歩いてた頃は、
リハビリの先生に体がどうしても傾いてるから、
リュックやったら体の中心に来るからベストやって。

大谷:
あ、リュックがいいって?

高井:
でも、体にはよくても、
精神衛生上は良くないんです。

大谷:
(笑)。
子どもに見られるからね。

高井:
だらしなくなるし。

大谷:
ほんでこれ作ってもらったから、よかったなぁ。

高井:
重度訪問介護従事者っていう
障害者総合支援法だけで使えるヘルパーの簡易版みたいなのがあるんですよ。

その講座で障害者の当事者のことを話してくださいって言われて、
話す機会があったんですけど。
絶対このリュックを持って行ってたんです。
そうしたら絶対褒めてくれはるんです。

大谷:
参加者の人が?

高井:
ほんで私が自慢するんです(笑)

大谷:
そうかそうか。
なんて褒めてもらえるの?

高井:
まず、かわいいって、見かけから入って。

ここぱっくり開くんです。
かわいくて、その上つかいやすいんですよって。
半分自慢みたいなこと。
毎回受講生さんが気づいてくれはる。

大谷:
あぁ、気づいてもらうために持っていってるんや(笑)

高井:
(笑)

大谷:
そうかそうか。
何も言わんでも、それいいですねって言わはるんやね。

高井:
言わはる。


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