February 5, 2015

【070】せっかく穿き続けて穴が開いたのに、穴が空いたぐらいで捨てるのは納得がいかない。

実はこのワークショップを始めてから、
ジーパンを穿くようになった。40過ぎてからのジーンズ。
ジーンズ・刺し子・ワークショップというのをやっている。2年以上やってきたけれど、今一度、なぜやっているのかを言葉にしてみようと思う。

毎日毎日気に入って穿いているジーパン。そうやって毎日穿くという行為の目に見える成果として、色が落ちたり、生地が薄くなっていったりする。さらに穿き続けることで、やがて穴が空く。

つまり、ジーパンの穴は僕にとって、ジーパンへのものすごく大きな愛着や日々の濃密な関わりに対するご褒美のようなものとしてある。だから僕にとっては穴が空くのはうれしい出来事なのだ。

それなのに、全く同じ現象によって、つまり「穴が空いた」ということによって、そのジーパンが穿けなくなってしまう。そんなの全くもって理不尽なことだ。

穴が空くほど穿けるのはうれしい。
その穴をつくろえるのもうれしい。

だからわざわざ派手な色の糸を使って目立たせるのがいい。
こんなに気に入っているということが見えるように。


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