写真で見るとセメントもいい感じなのだけど。 |
いや、コンクリートの上に生えてこないというのは正確ではなくて、例えば、
左側も「地面」はコンクリートなのだけど、 こうして植物が侵食している。 |
正確には土がないわけではなくて、ものすごく微量でいいとか、コンクリートの僅かな亀裂から生えているとか、コンクリートの表面を蔦のように覆っているかしているのかもしれない。
いずれにせよ、腐海が溢れてくるように、粘菌が育っていくように、生物たちがたくましくコンクリートを侵食していくさまが僕は好きで、そういう意味で僕は青いコスチュームの少女の南方熊楠的な視界を得ていると断言できる。
なのだけど、我が家の旧玄関前の広いコンクリート面にはなかなか侵食がはかどらないようで、このまま言い伝えにある大海嘯を待つよりも、人類の英知を使って干渉した方が早そうだと判断した。
で、作ったのが、これ、
第1号地。バランを投入。 |
とこれ、
第2号地。 レンガ造りで風情がある。 |
ともかく、しばらくは草などを投げ入れ続けてみて様子を見ることにする。うまく土壌が堆積すればそのうち木だって生えるかもしれない。コンクリートの上に。
コンクリートの上には何も生えない、と最初は思っていたけれど、よく考えると土壌なんて数センチあればとりあえず十分なはずだし、だいたい自然というものを取り戻すためにわざわざコンクリートを剥がすような工事が必要というのも変な話だと思う。たぶんどんな文明のどんな都市も数センチ土に覆われれるだけであっけなく自然に戻るのではないだろうか。
以下に続きます。
【163】コンクリート上の植物。さらに3年後。
【430】コンクリートの上の花壇、3年後。