May 5, 2015

【145】東山の和室に二泊した。

東山の和室に泊まったことがなかったので、ちょうど季節も良さそうだから泊まることにした。ぱーちゃんはちょくちょく泊まっている。

昼過ぎに着く。何もない部屋なので何もすることはない。パソコンを持ってきているけれどネットにはつながらない。ネットにつながらなければ、今のパソコンには自動的に何かを引き起こしてくれるようなソフトは入っていない。

昼寝をして眠気が消えたら夕方になっていて、散歩へ行くことにする。近くにネットが繋がるところはないか探すという目的を設定して、パソコンをだけを持って出る。

疎水の方へ歩くとみやこめっせがある。いかにもWi-Fiが飛んでいそうなところなので、ロビーに座ってパソコンを開くと案の定あった。今度からメールチェックはここですればいいと思って、目的を達成できた喜びと目的を達成してしまった不安とがやってくる。

ネットにつないでやることは特にないので、みやこめっせを出て散歩を続ける。もう目的はなくなっていて、糸が切れた凧である。隣に京都府立図書館があるので、そこに入る。夏場、暑くなったら東山の和室にはエアコンがないし、つけるつもりもないので暑さを避けられる場所が必要になる。そういう時に図書館はいいなと思って、それを確認するという短期的な目的を設定する。でも、図書館に行けば常に読みたい本があるかというと最近はそういう感じでもなくて、だとしたらいつも常に新しいことが書いてある雑誌を読むことにしておけばいいと思って、雑誌の棚を見に行く。これなら何かあればここに来て雑誌をめくればいい。

棚にあった「群像」を読んでしばらくすると、閉館時間が近づいてきたというアナウンスがあって、出る。そのまま一度和室に戻る。

戻ってもやることはないので、晩御飯を買いに行く。イオンが近いのでそこへ行って、レトルトのカレーとご飯とカツを買って帰って、レトルトのカレーは湯を沸かした薬缶に突っ込んで温める。カツカレーを食べ終わって少し文章を書く。

夜になると散歩に行きたくなる。イオンが9時で閉店するのは知っていて、酒を売っているやまやはどうだろうかと、御池通のやまやを目的地にして歩き出す。夜の鴨川の堤防を歩く。鴨川の西側はもう川床が出ていて提灯などに灯りが入っている。東側の堤防は、鴨川の水面を隔てていて、こちら側には灯りは少なく堤防も狭い。自分の居場所が照らされていないところから、ある程度の距離を隔てたところにある灯りとその灯りに照らされている人を眺めるというのが夜の街の楽しみ方なので、この景色が僕にとっての京都の一番艶やかな姿である。

やまやは10時までで、ちょうど閉店間際。しばらく店内を歩いたあとブラックニッカとドリトスを買う。

酒とアテを買ってしまうともう意識はそこにへばりついてしまうので、いそいそと部屋に戻って飲む。しばらくすると電話がかかってきて、出町柳に来ていた澪がこれからそっちへ行くというので、待っている。

夜中近く、澪がやってきて、一緒に飲む。その後、窓を開けたまま寝たので明け方寒くて失敗したねと翌朝二人で言う。

長くなったので、このへんで。続きを書くかもしれない。


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