June 1, 2015

【言葉の記録5】コトバのキロク公開収録その2 第5回

第5回 マネジメントのうまい人は、ものすごくマニアックに操作できちゃう。

大谷:
ほんで、だんだん、そういうのがなるべく無いような、
「言葉の記録」もそうだけど、
言ったことからしか無いというか、
ちょっと見出し立ててるけど、
いわゆる型にはめた編集をしないというようなことを
僕もやろうとしていて、同じ感じがした。

編集がうまくなるってどうすればいいかっていうのを考えると、
そういうときは3つにしましょうとか、
言いたい論点が10個あると多すぎるから減らしましょうとか、
そういう、テクニックっていうのはいっぱいあるし、
そういうのを身につけることはできるんだけど、
それはそのぐらいのことっていう感じが、
それぐらいのことなんだけど、
それが全て。

小林:
うん。

大谷:
こんだけ紙があったら、どんだけタイトルの面積を取るかとか、
それだけの話。

で、文字の小ささどれぐらいにするか。
一つの話でどれぐらい段落取るかとか、
そういうことだけの話。
舞台とかとおんなじぐらいの様式というか。

小林:
それだけで出来てるんだものね。

大谷:
それだけで出来てるんだよ。
何にも隠せない。全部見えているから。
舞台裏もなんもないっていう。
そういうのがね、ちょっとあらわになった感じがした。

小林:
聞きながら「募金箱は透明な方がいいですよ」っていう話を
思い出していたんだけど、
マネジメントとかがうまい人とか結局、
人間のメカニズムというか、
こういうふうにしたらこう動かざるを得ないみたいな、
人を操作するすべみたいなのを
ものすごくテクニカルに知っているというか。

大谷:
具体的なんだよね。すごく。

小林:
うん。

大谷:
人の性質を具体的に知っている感じ。

小林:
うん。だから、めちゃくちゃ細かく知ってるじゃん。

だからものすごくマニアックに操作しようとすると
できちゃうんだよね、人とか。

人間疎外みたいなのが起こってくるわけじゃんか。
もう、その人を資源として見るわけだから、
その人が最大限パフォーマンスがいいようにマネジメントする。

少ない資源でお客さんとか、まだ見ぬ誰かさん、
みたいな人にパフォーマンスを伝えるように管理するわけでしょ。
それ自体はテクニックであって、
いいも悪いもなくて
単にそういう事実があるなんだろうなと思うんだけど。
それをうまくやる。

どういったらいいのかな。
なんか片手落ちというかそういう感じがあってね。

僕はNPOに関心があるんだけど、
「誰かのために」とか「待っている人のために」
そういう技術を使っているから、
それはそれで技術だけのためではないんだけど。


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