June 17, 2015

【185】東山の梅雨。粥状の目的類。

一昨日から東山の和室に来ている。

6月分の家賃を遅くなってしまったけれど、払いにきたというのが目的なのだけど、これは「弱目的」である。こういう時は、だいたいこの弱目的以外の自覚的でない未だ現れていない「未目的」が有る。

未目的が目的化するのは、だいたい行動が終わってからで、その時、未目的は既に達成され、まさにそれをするためにここへ来たのだという気分を伴う「既目的」となる。

弱目的によって誘われて行動することで、未目的が既目的となるようなことが起こっていくこのプロセスでは、本来の意味での目的が目的という状態で出現することはなく、目的は表面には見えない水面の底で目的という形を取らずただ粥のようにドロリとゆっくり流れている。

生きていることの根本がこの粥状の目的類そのもので、生きているという実行の中でそれがその都度、少しずつ水面に現れて波を立てる。


Share: