June 10, 2015

【180】大量消費と大量破壊の料理、カレー。

挽肉のカレー。
立派な唐辛子は昨日まゆさんに頂いたもの。うれしい。
カレーを作る。

作ると書いたけれど、カレーは破壊と消費の料理である。

2.5kgの玉ねぎを切り刻んでダッチオーブンで炒める。最初は鍋のふちギリギリまで玉ねぎがあってかき混ぜるのも大変な量なのだけど、焦げ茶色のオニオンフライになると、鍋底から1センチぐらいにまで減る。最初、玉ねぎとしてあった存在が、どんどんと細切れになり、小さく小さくなっていく。
大量破壊、大量消費の現場。
変化していく玉ねぎの匂いをアテにウイスキーが進む。
同時に七輪で燃やしている薪の山もごっそりと減る。

この消費破壊感覚を得たくて、カレーを作っている気がする。玉ねぎを炒めている間、消費と破壊の欲望が煽られているから、新たな薪を切ったり割ったりもしたくなるし、庭の草取りといった自然破壊が捗る。
オニオンフライ。
トマト缶を入れてさらに炒めるとカレーベースが完成。
消費というのは自然のシステムへの介入であり、その分解機能の加速である。コンポストの生ごみがじわじわと分解されていくのが自然の速度だけど、ここでは燃焼が一気に加速させて、その様子を眺める楽しみとして消費がある。

あとで出来上がるカレーはだから、目的ではあるのだけど、どちらかというとオマケというかボーナスというか、そんな存在で、たっぷりとした消費破壊行動で満足して疲労した体へのさらなるご褒美である。


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