演奏者が楽譜をどんなふうに「読んでいるのか」。
それを演奏者本人から聞いて、その後、実際の曲を演奏を聴くというものです。
演奏を聴くだけのコンサートでは得られない、演奏者の耳(というか体全体)の状態で曲を聴く時間です。
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「シューマンはこんな喋り方しない」
ピアノを前にして、実際にフレーズを弾き比べながら、まるでさっきまで一緒にいて語り合っていたかのように、有名作曲家のことを口にする明日香さん。それも割と親密な関係の。
「モーツァルトが好きな言い回しは、」
モチーフや展開ではなく、言い回しという言い方から滲み出てくる楽譜を読むという体験の一端。
クラシックピアノの演奏家は、曲を演奏するためにいったいどんなことをやっているのか。どんなことが起こっているのか。というのは知っているようで知らないことでした。
演奏者が楽譜をどう読み、どう演奏として実現させているのか。言い換えると、楽譜を通して作曲家はいったいどんなふうに話しかけてくるのか。それに演奏者としてどう応えるのか。
そんな作曲家と演奏者との濃密なやり取りの世界に、僕たちも連れて行ってもらえれば、果たして曲はどう聴こえてくるのか。
レクチャー(講義)の語源は、ラテン語の「読むこと」。フランス語ではレクチュールです。楽譜を読み(レクチュール)、それを話す(レクチャー)コンサートという意味でタイトルをつけました。
2時間のプログラムで演奏されるのはたった一曲。
それも、自分自身で詳細かつ具体的な説明をした上での演奏という、演奏者には大きな負担がかかるコンサートですが、聴く方にとっては、とても贅沢で、特別な体験になるはずです。
大谷隆
日 程
第4回 2019年11月24日(日) 14時から16時
ハイドン・ピアノソナタ変ホ長調 作品82 Hob. XVI:52
ハイドン・ピアノソナタ変ホ長調 作品82 Hob. XVI:52
過去の開催履歴
第1回 2018年12月16日 モーツァルト・ピアノソナタ k.330ハ長調第2回 2019年3月10日 ベートーヴェン・ピアノソナタ第5番 Op.10-1 ハ短調
第3回 2019年7月15日(月祝) シューベルト ソナタ第13番 D664
解説・演奏
山本明日香(ピアノ)
内 容
一曲を選び、その楽譜を深く読み込んで具体的な詳しい解説(約60分)を行ったあと、その曲を演奏します。演奏のみのコンサートと異なり、レクチャーを受けることで、作曲家や演奏家がやり取りしている世界の中で曲をより深く聴くことができるようになります。場 所
3,800円
定 員:6人程度
主 催:山本明日香・大谷隆
お申込
marunekodo@gmail.com(大谷)か山本明日香までメールかメッセージで。