僕にはある程度、社会不適合な傾向があると思います。
たとえば、人前でしゃべることが苦手で、社交的な場で自体にあまり行きたいと思いません。行っても良いことはほとんどないと思ってしまいます。常識をわきまえないようなところも多分にあります...
December 23, 2015
December 20, 2015
【251】内的な会話を楽しむ。
12日から10日間、澪が外出しているので、だいたい家に一人でいる。僕はほとんど外出もせず、3日に1回ほどスーパーまで歩いて買い物に出て牛乳と玉子など必要最低限のものを買う。食事の時間も寝る時間も起きる時間も規則性を失って、太陽の動きと同期しない。人と会うこともないので、しゃべることもない...
December 16, 2015
【250】ブログリニューアル。
昨日からブログのリニューアルを行っています。こういうことをやり始めるとどこまでもやってしまうので、そろそろ一旦切り上げようと思い、この記事を書いています...
December 14, 2015
【249】『月と太陽ともぐら』を観て。
無事公演も終わったようで、少し書いてみる。
「月と太陽ともぐら」プロデュースユニットSHIPPO
暗い話である。
この暗さはどこから来るのか。ジョージ・オーウェルの『1984年』を髣髴とさせるけれど、根本的に違っているのは、3人の登場人物は自らの置かれている立場そのものに対して、なんら反逆するわけでもなく、それを企てることすらできない...
December 8, 2015
【248】冷蔵庫の電源OFF生活レポート
12月に入って気温が下がってきたので、冷蔵庫の電源を切ってみました。
うちの冷蔵庫は110リットルサイズの小型なのですが、それでももともとそんなに中身は入っておらず、さほど影響はないんじゃないのかと思っていました。それと、我が家の1階は結構冷えます。暖房的には悪条件なのですが、冷蔵的には好条件、思い切ってやってみました...
December 1, 2015
【247】二葉亭四迷『浮雲』を読んで思う
なんだあこりゃあ落語じゃないか。言文一致の金字塔。文学近代これにてはじまり、逍遥うなった天才の、四角四面の文学史、ここにありやと教えた者は、いったいどこのヘボ教師。ダジャレの利いた節回し、調子のいいコトこの上ない。オチでつなぐ章立てに、声を立てて笑い出す。さぁさ、文三とお勢の恋路、その行方は如何にぃ。...
November 25, 2015
【246】誰と誰が、なぜ戦うのか。
ゼミで加藤周一『現代ヨーロッパの精神』が始まる。
この本に収められた論文が書かれたのは1956年から1959年。つまり書名にある「現代」は、今僕らが居る同時代としての〈現代〉ではない。書名の「現代」を別の言葉で言うとしたら「冷戦時代」だ。 この冷戦時代に書かれた「現代論」は果たして〈現代〉に届きうるのか。
もちろん、それは難しい。
たとえば、現在のシリアの状況は、冷戦時代から大きく変化し、複雑な様相を呈している。未だ政...
November 18, 2015
【245】「入りきらない人」の時代。
〈現代〉とはどういう時代か。
ということがより鮮明に現象として現れているなと思うことに、アノニマスのISへの宣戦布告がある。「アノニマスが「イスラム国」にサイバー攻撃予告、パリ襲撃受け」ロイター
アノニマスは中心やリーダーを持たない。自分がアノニマスだと思えば、アノニマスである。しかし、アノニマスはこの声明で、自分たちが「legion=軍隊」だとしている。(原文はぼくには理解できないので抜粋された翻訳から)
アノニマスの「攻撃」...
November 17, 2015
【244】「民間人」とは誰か。
「ISへの空爆によって、民間人が死傷した」というような場合の「民間人」は何を示しているのだろう。普通に読むと、ISの「国民」のうち武装していない人、のように読めるけれど、実際にそういう人はいるのだろうか。
ぼくがこの文章を読んで最初に思うことは、この「民間人」は、「ISの実効支配地域に住んでいて武装していない人」という程度のことだ。そして、ここでいう「ISの実効支配地域に住んでいる人」というのは、必ずしもISの「国民」とは限らないの...
November 12, 2015
【243】『おもひでぽろぽろ』
これは名作ではないか。
27歳の主人公の女性が10歳の頃を思い出しながら物語は展開する。「田舎」に憧れ、10歳の頃には存在しなかった「田舎」を自ら作り出していく。
前半は、10歳の自分の記憶は単に感傷的な思い出にすぎない。それが変質するのは、本家で嫁に来ないかとおばあさんに言われたところからで、ここから現実が揺らぎ始める。一旦崩壊を始めた現実は急速に崩れだし、その裂け目から「思い出したくない過去」として封印していた記憶が突如「アベ...
November 9, 2015
【242】下世話に、露骨に。
下世話に、露骨に。
そのうえ、無様で、滑稽で。
円も螺旋も描けずに、
ただただ巻き太っていく
デタラメに巻いたいびつな糸巻き。
時々芯棒がずるりと抜けそうになって、
だらりと垂れ下がった糸の輪を
上から無理やり巻き込んでいく。
膨大な資源を浪費した盛大な堂々巡り。
そういうことを真面目にやってい...
November 8, 2015
【241】最も弱い思想。
もう少しでそれが何かわかりそうと目を開き、それを掴みたいと手を伸ばし、身を乗り出し、踏ん張った途端、その踏ん張ったところが崩落していくのはいつものことだ。盤石だと思っていた現実がウエハースのように砕けていく感触を足の裏で感じる。バランスを崩して倒れこむように自分の足で開けた穴に投げ込まれていく。破片が舞い上がるのを唖然と眺めながら、背後にゆっくりと倒れこみ、前を向いていたはずの視線は、空を向く。ようやく崩落が終わるとき、強く全身が打ち...
November 6, 2015
【240】自己表出の瞬間。言語とは。
ぱーちゃんのブログを読んでぞっとした。
「ぼくにとって書くことや話すこと」
これはまるで僕が書いたのではないか、と思ったからだ。
こういうときに、人間関係に重きをおく人はおそらくこう見立てるだろう。
ぱーちゃんと大谷は友達だ。
これまでにたくさんの言葉を交わした。
特にこういった表現にまつわるようなことについて交換している。
ぱーちゃんの考えが大谷に、
大谷の考えがぱーちゃんに、
相互に影響を与え合っている...
November 5, 2015
【239】〈僕〉と自然。
〈僕〉以外はみんな自然だと思っている。
〈僕〉というのは、「僕が」という時の最初の意識のまとまりとしての自己で、大谷という人間を指しているわけではなく、単に「僕が」と書き始める時の〈僕〉のこと。
自分の体も自然の一部だし、他人も自然の一部で、
庭の草や木や石とかわらない。
それぞれがそれぞれの特性をもった自然。
晴れている日は洗濯物が乾きやすい。
雨の日は洗濯物が乾きにくい。
洗濯物は乾いてほしいことが多いので、
だいたい晴れてい...
October 22, 2015
【238】目には見えない巨大な生き物。
人が全身で書いた文章を読むのは本当にゾクゾクする。気の利いた言い回しや面白い切り口、わかりやすい言葉、なんてものをすべてうっちゃって、そういう小手先の技で届く範囲を遥かに超えてただ歩いて行く。一文字一文字の文字それ自体によってその文を一から構築していくような文章は素晴らしい。
それがすでに著名な人の本であっても、その思考を一文字一文字追うように読むのはとてもスリリングだ。しかしもっともっと面白いのは、自分のすぐ近くでその思考を今まさ...
October 14, 2015
【催し】「読む・書く・残す」探求ゼミ 第2期
第1期のときもそうなのですが、
小林健司さんの案内文がすごいです。
毎回、もうこれで終わりかもしれない、
もう僕なんかいなくても「探求」はできるんじゃないか思いながら、
やっています。
===
10年以上、誰かの書いた文章に手を入れる「編集」を
仕事にしてきた大谷隆さんの見方を手がかりにして、
集まった方々と「読む」ことを再発見していきます。
現代の日本では、言葉は情報を伝えるための道具として
使われることがほとんどです。
し...
October 12, 2015
【237】『はてしない物語』。喩の逆作用。
まるネコ堂ゼミで『はてしない物語』を読んだ。
ファンタージエンの地理の特殊な点について説明しておく必要があるだろう。ファンタージエンでは、陸や海、山や河が人間世界でのように固定した場所にあるのではない。だからたとえば、ファンタージエンの地図を作ることはまったく不可能なことだ。(略)この世界では計ることのできる外的な距離というものはなく、したがって、「近い」とか「遠い」とかいう言葉も別の意味を持っている。それらはすべて、それぞれに定め...
October 6, 2015
【236】僕の原爆。(11)
シリーズ「僕の原爆。」
目次
【158】僕の原爆。
【201】僕の原爆。(2)
【216】僕の原爆。(3)
【217】僕の原爆。(4)
【221】僕の原爆。(5)
【222】僕の原爆。(6)
【232】僕の原爆。(7)
【233】僕の原爆。(8)
【234】僕の原爆。(9)
【235】僕の原爆。(10)
===
秋田に行くと、僕の誕生日なのに、なぜか弟も一緒にお小遣いをもらった。僕のは小さく折ったお札を紙に包んだやつで、弟のは硬貨だったのが救いだった。僕達が着いた日の夜は、和風レストランから大きな寿司桶に入った寿司が届いて食べたりした。残り物のタネらしく、とても偏りがあって半分ぐらいがマグロの赤身だったりする。寿司は大好きでそれでも喜んで食べた。親戚が近くで洋食のレストランをやっていて、そっちは単にレストランと呼ぶのだけど、レストランからはエビフライやカツがどっさり届いた。そういったご馳走をおじちゃんの家に親戚が集まってみんなで食べる。僕の誕生日ということのはずなのに、僕が特別な感じがしなくて、よく僕の誕生日なんだからと母に愚痴をこぼしていた。いつだったか、おじちゃんが誕生日プレゼントにおもちゃを買ってやるというので、商店街のおもちゃ屋に弟と一緒にいって、何でも好きなのを選べと言われた。僕は15ゲームを選んだ。15ゲームというのは、正方形のプラスチックの枠に、その枠を16等分した小さなパネルが入っていて、それぞれに1から15までの数字と残りの一つは星マークなんかがついていて、その星マークのパネルを取り外して、残りの15枚のパネルをそのひとつ空いたところで順番に指で移動させていって、1から15の番号を縦に並べたり、横に並べ変えたり、ぐるりと渦を巻くように外からだんだん数字が大きくなって、真ん中のところの4枚が13、14、15、空白になるようにしたりするおもちゃで、ほんとにこれでいいのか?とおじちゃんにきかれた。いい、と僕が言って、今度は弟がずっしりと重量感のある電車の模型を買ってもらい、家に帰るとおじちゃんが、隆は安くてこの電車で10個ぐらい買える。とそこにいた人に言って回った。そう言われるとなぜか悔しかったのだけど、僕は15ゲームをその後もかなり長い間しつこく遊んでいて、弟は比較的早く電車に飽きたから、ほらやっぱりこれでいいと、今でも僕は思う。...
【235】僕の原爆。(10)
シリーズ「僕の原爆。」
目次
【158】僕の原爆。
【201】僕の原爆。(2)
【216】僕の原爆。(3)
【217】僕の原爆。(4)
【221】僕の原爆。(5)
【222】僕の原爆。(6)
【232】僕の原爆。(7)
【233】僕の原爆。(8)
【234】僕の原爆。(9)
===
そういうことをなぜ覚えているかというと、毎年ちょうど誕生日の頃に、僕は夏休みでもあるので、10日ほど僕は母と秋田へ帰っていた。実家は商店街の酒屋で、店に入ると独特の、酒とコーヒーと乾物が入り混じったような匂いがしている。左手の棚に酒が並んでいて、いつだったか、秋田沖で地震があった時はそれが全部落ちて割れて、店中がアルコールだらけになったらしい。それ以来、棚の酒瓶の前に細い鎖が取り付けられていて、しかし、それでまた同じような地震が来た時に瓶が倒れないですむとは僕には思えなかった。あの地震があった時は僕は宇治の家にいて、津波が来たらしく、浜の松の防砂林がそれを防いでくれたというような話を聞いた。浜の松は強い風でどれも同じ角度で斜めになっているのだけど、津波というとその上を越えてくる波を想像して、そういう大きな波も防いでくれるものだろうかと、これも半信半疑だ。...
【234】僕の原爆。(9)
シリーズ「僕の原爆。」
目次
【158】僕の原爆。
【201】僕の原爆。(2)
【216】僕の原爆。(3)
【217】僕の原爆。(4)
【221】僕の原爆。(5)
【222】僕の原爆。(6)
【232】僕の原爆。(7)
【233】僕の原爆。(8)
===
献花台の前からは、いつもは無いだろう柵が並べられていて、そのまま前に進むことはできない。仕方なく、ぐるりと左手に回りこむようにして、また資料館の前にたどり着く。水を配っている。ちょうど喉が乾いていたし、この暑さだと水を飲んだほうがいいと思って近寄ると、給水所を示す看板にどこか不似合いな手書きの紙が貼り付けてある。水をください。水をください。そう言い続けて死んでいきました。代わりに生きている皆さんが水を飲んであげてください。ここでは何もかもが70年前に直結している。今ここにある現実は、紛れも無く現在だけど、1945年だ。太いパイプで結ばれているすべての8月6日は、いつも暑く、いつも重い高圧の中にある。毎年毎年決まって暑い夏の日だ。...
【233】僕の原爆。(8)
シリーズ「僕の原爆。」
目次
【158】僕の原爆。
【201】僕の原爆。(2)
【216】僕の原爆。(3)
【217】僕の原爆。(4)
【221】僕の原爆。(5)
【222】僕の原爆。(6)
【232】僕の原爆。(7)
===
立ち上がるのも歩くのも億劫だったのが、ようやく周りの席の人たちもまばらになって、会場から離れられる気分になった。もともとこの日は、式典の後、むっきーとは別行動をすることにしていて、僕は午前中のまだ涼しいだろう時間帯に、大手町の祖母と父の家のあった場所と西観音町の祖母の実家のあった場所に行こうと思っていた。むっきーは、式典の後、僕と別れて、呉の戦艦大和のミュージアムに行ってこようと思っています。その後、広島駅で3時に合流しましょう。そういうつもりだった。そうして、午後3時頃に広島駅から、また7時間ぐらいかけて京都に帰ってくる。...
【232】僕の原爆。(7)
シリーズ「僕の原爆。」
目次
【158】僕の原爆。
【201】僕の原爆。(2)
【216】僕の原爆。(3)
【217】僕の原爆。(4)
【221】僕の原爆。(5)
【222】僕の原爆。(6)
===
なめらかな川面が、岩に近づいていつの間にか流れを変えているように、気が付くと式典になっている。その中にいると、ただ不意に自分の周りの空気が狭くなる。ぎゅうっと流線が絞られて前方への方向性が生まれる。コンクリートの巨大な馬の鞍のようなモニュメントが見えてくる。むっきーに、そのモニュメントの方向を説明するのだけれど、むっきーには見えないらしく、どこですかと言っている。そのモニュメントの前に小さな人影の頭の部分が現れて、挨拶が始まる。音声が非常にクリアに聞こえる。あるいはスピーカーの近くだからなのかもしれないが、これだけの人数が平らな場所に集まって、それでも全員が式典の内部であるのだと、集まった人すべてに思わせられるような舞台装置を知り尽くしているのか、とても明瞭で力強い言葉が聞こえてくる。...
【231】なぜ書くのか。
なぜ愚にもつかないことを書くのか。
僕は考え事を止めることができない。僕にとって、世界はただ在るだけで刺激に満ちていて、風が常に僕に考え事の種を運んできてしまう。次から次へと運ばれてくる種が芽吹き、伸び、葉や花や実をつけていくのから目を離せなくなる。そんな植物が常にいっぱい生えていて、いつも少しずつ変化し続けている。
はたから見ればただぼーっとしているようにしか見えないだろうけれど、そういう時の僕は静かに狂気が進行していて、絡みあ...
【230】「人間の基底」に関するメモ。
メモとして。
考え事が僕というものをこの世界から切り離し続けている。
考え事が終われば、僕はこの世界に再び戻り僕は世界に統合される。
考え事が始まる前は、この世界に僕という輪郭は、その他の全てと同様に、形作られていない。考え事をした瞬間、〈僕〉が抽出され、その〈僕〉が、ただひとつの世界に対峙するものとなる。
この〈僕〉というのに〈我〉という名前をつけて、この〈我〉を消すという大きな挑戦をしているのが仏教だ。自然というものの原点を...
October 2, 2015
【229】10月31日まるネコ堂・なっちゃんの影舞、ご案内
影舞をやります。
影舞というのは、これまたなかなか説明しにくいものなのですが、
二人の人が指先だけを触れ合わせて、自由に動く、そんな舞です。
なっちゃんと僕の案内文、
お読みいただけると幸いです。
=======
▶日にち :10月31日(土)
▶時 間 :13:30-17:00
▶場 所 :まるネコ堂
京都府宇治市五ケ庄広岡谷2-167
▶アクセス:JR奈良線・京阪宇治線「黄檗(おうばく)駅」から
徒歩15分ほど。坂道を登ります。迷いやすいです。
http://marunekodosemi.blogspot.jp/p/blog-page_7.html
▶世話人 :小林直子
▶参加費 :3000円
▶定 員 :6人
▶主 催 :小林直子、大谷隆
▶申し込み:marunekodo@gmail.com(大谷隆)まで。
注意:猫がいます。会場には入れませんが普段は出入りしています。
アレルギーの方はご注意ください。
翌日から「二泊三日 まるネコ堂円坐」(守人:小林健司さん)があります。
http://www.fenceworks.jp/info.html#/detail/7241572692591428820
こちらもご覧ください。会場での宿泊が可能です。(雑魚寝、寝袋有り)
========
なっちゃん(小林直子さん)は書いている。
影舞は、相手の指先と自分の指先を触れ合わせる。触れているその間に蝶をはさんでいるように、触れた一点に集中する。その蝶の羽が破れないように、放してしまわないように相手の指先にそっと触れる。触れたところから、舞がはじまる。[小林直子、『fence...
September 29, 2015
【228】二周目の言語との出会い
前のエントリーで吉本隆明の最後(?)の講演のことに触れた。この講演、実はちょっと不思議な終わり方をしている。いっせんきゅうひゃくよんじゅうご(1945)年8月15日という日付から話し始めて、自身の芸術言語学について「自分なりに非常に特異な文学理論を作り上げた」と言い終えた後、「あいうえおかきくけこ」について唐突に話し始める。はじめてこの講演の音声を聴いたとき、これがとても不思議だった。予定時間90分だったのが3時間を超えてしまうわけで、...
【227】9月29日明け方の夢の話。網野さん、吉本さん、父親。
割と長い夢だった。その大半は思い出せないが、最後だけ鮮明に覚えている。
自宅近所、僕が通った小学校の前の府道を僕は歩いている。ちょうど小学校の前あたりを歩いていると、昔、文具店があったスペースが何か、教育関連の施設のようなところになっている。教育関連の施設という言い方をしたけれど、見た目は大衆食堂のような感じにテーブルが並べてあるだけで、教育関連だという感じは、その外観からというよりも、小学校のすぐ近くにあるということから僕の連想が来ているようだ。
そのテーブルのひとつに網野善彦が座っていて、向かいには施設の人が二人座っている。僕が歩いている歩道側からはガラスの引き戸ごしに網野さんがこちらを向いて座っているのが見えていて、施設の人は背中が見える。ガラス戸はあいている。ちょうど前を通りかかるときに、
「私もついに老人ホームに入ることになりまして」
という網野さんのぼそぼそした声が聞こえる。(現実の僕は、網野さんが「老人ホーム」に入っていたかどうかは知らない。)
それを聞いた僕は、あぁ、と思って、とても悲しくなって、その後小学校の敷地に入ると、前を歩いている友人に今見た出来事を話そうとして、泣き出す。その泣き方を見て友人が「まるで子供みたいに泣くなぁ」と言い、僕も自分が子供になった気分で両手の甲を目に当てて、わぁわぁと泣き続けた。
そして目が覚めた。目が覚めてもひどく悲しく網野さんの姿が思い出される。まぶたには涙がたまっている。
網野さんの姿は、両肩が胸のほうへ入り込んでいて、背中も丸くなって、着ているものもパジャマのような感じで、とても小さく見えていた。それは、僕の父親の晩年の姿に似ている。
父親に認知症の症状が出たとき、僕はとてもショックを受けた。進行していくその様子を見ていて、僕はなかなかその姿を父親だと認識できないというか、父親が変わってしまった姿として見ていたと思う。話をするときの話の内容の弱弱しさもとても父親が話していることとは思えなかった。
去年死んだときよりも、僕はそういう症状の父親のほうにショックがあって、今思えば、死んだことよりもそのことに悲しかった。死んだあと、父親のことを思い出すときは必ず若かったときの姿で、症状が出てからの姿をそれに接続することがしばらくできなかった。...
September 17, 2015
【226】格安SIM生活レポート(2)
自宅のネット回線をADSL回線からワイヤレスゲートの格安SIM+ルータに変更して約半月が経ちました。
格安SIM化にあたっての対策、過去のレポートはこちら。【224】格安SIM生活レポート【223】格安SIM導入による断続的接続への対策
約半月、パートナーの澪といっしょに使ってみていますが、
特にレポートするような問題は起こっていません。
もちろん、ウェブページの読み込みが遅くなったりはしていて、
調べ物なんかは、以前は、かなり...
September 3, 2015
【225】9月3日の夢の話
澪がブログで夢の話を書いていて面白かったので、僕も書いてみた。
===
起きる前、夢を見ていた。
大きな洋風の屋敷に居る。そこの主人らしき人と一緒に書斎にいる。初老の山崎という名前の大学教授の男で、非常に理知的な感じがするしゃべり方をする。ほっそりとしていて、日本人というよりは白人にも見える感じがする彫りの深い顔をしている。
山崎の専門は、詩、文学、哲学といった分野で、批評を書いたり、自分でも作品を発表したりしている。最近やっ...
September 1, 2015
【224】格安SIM生活レポート
昨日から始まった格安SIM生活。低速回線でどういったことが起きるのか、今日一日いろいろと試していました。
総じて、思っていたよりも使えます。
なお、対策として行っていたものは、昨日のエントリーを御覧ください。【223】格安SIM導入による断続的接続への対策
なお、使用機材などは下記です。
・MacBook air
・Google Chrome(ブラウザ)
1 メール、グーグルドライブ関連
オフライン対策も功を奏したのか、問題...
【223】格安SIM導入による断続的接続への対策
9月1日より、自宅のネット回線をADSLから格安SIMに変更しました。
(9月2日にChromeデーターセーバーについて追記しました。ページ下記です。)
SIMはワイヤレスゲートのにしています。
通信速度は最大250kbps。
http://www.yodobashi.com/ec/feature/470005/
ワイヤレスゲートにした理由は「3日間あたり◯◯MB以上の使用で速度制限」といったペナルティ(速度制限)が無さそうなため...
August 20, 2015
【222】僕の原爆。(6)
シリーズ「僕の原爆。」
目次
【158】僕の原爆。
【201】僕の原爆。(2)
【216】僕の原爆。(3)
【217】僕の原爆。(4)
【221】僕の原爆。(5)
===
椅子は限界まで並べられていて、会場の後ろ側から前側へと通路を歩きながら、その通路に対して横方向に並んでいる椅子の列のどこかに座ることになる。通路は狭く人一人分しかなく、人が行き交うことも大変で、椅子の前後もぎりぎりなので、すでに座っている人の向こう側に行こうとすると、座っている人が小さくなってもその膝と摺り合い、片足ごとに体のバランスをとりながら歩かないと行けない。だから必然的に通路を前へ進もうとする列はなかなか前に進まない。一般席の前に遺族席があるようなのだけど、それがどこのあたりなのかもよくわからない。とにかく、座れればいいと、それほど前へ進まずに、会場の後ろ近くで座ってしまう。もともと遺族席に座れる資格やそれの証明のようなものを僕は持ち合わせていない。会場のメインとなる場所は遠くてよく見えないが、見えることで何かが変わるという気もそれほどしない。それよりも早く座って自分の場所を確保したい。...
【221】僕の原爆。(5)
シリーズ「僕の原爆。」
目次
【158】僕の原爆。
【201】僕の原爆。(2)
【216】僕の原爆。(3)
【217】僕の原爆。(4)
===
原爆ドームの横を過ぎて橋をわたる頃からだろうか、低音の体に響く管楽器の音が聞こえる。橋を渡ると平和公園になる。音は少し早足に歩くぐらいのテンポでブォ、ブォ、ブォ、ブォと単調なリズムで、その上に美しい旋律のようなものが乗っかっていない。あるいは旋律というものがあるのかもしれないけれど、あったとしてもおそらくは高音で繊細で、遠くここまでは辿り着かない。あとで近くまで行って知るのだけれど、それはやはりメロディのようなものが極めて希薄で、ただただ重厚さを単調に積み重ねるだけのような音だ。荘厳さという便利な言葉があって、それを思い浮かべては、そうではないという気持ちがしてきて、僕が荘厳さを拒否する。ただ暗く重くたち込めている。しかし、リズムは足を前へ前へと運ぶように刻まれていて、このまま何処かへ連れて行かれるから、それはどこかと思い巡らす。足元に積み重なる低音が体全体を乗せてベルトコンベアーのように、どこかへ僕は行ってしまう。...
August 19, 2015
【220】フリーキャンプが終わって。
そもそも何かが始まったりしていたのかという気がする。終わったという以上は始まっていた。フリーキャンプが終わって、今だ。
最初からあったことが、覚えてはいるけれど、それがいつあったのかは、今となっては分離できずただ、まだら模様の巨大な団子のように、あの人やあの人やあの人やあの人たちやあの人やあの人がいる。
出来事というのは、何か独立して、他からは浮き上がるように、あるということになっているけれど、本当のところ図と地の区別はなく、図と...
August 17, 2015
【219】押し回し理論。
けんちゃんと話している中で出てきたことだけど、本当に何かをしようとするときには「押し回し」が必要だ。
ガスコンロに火をつける時にレバーを押して回すように、ライターの火をつける時にドラムを回してから舌状の部分を押すように、2つのことを同時にやる。
昔、ある年齢ぐらいまでの幼児は、この2つのことを同時にやるというのができなくて、それができるようになった時に、一歩「大人」に近づくという話を聞いたのをずっと印象深く僕は覚えていて、でも今は...
August 14, 2015
【218】フリーキャンプの途中で。
何が起こるかわからない。がフリーキャンプだ。
何が起こるかわからない。
というのの「が」は、僕が食べた。
というときの「が」で、「僕」の意思をも含むものなのだけれど、
その意志の主体であるのがフリーキャンプの場合は、
「何」であって、
それが「起こる」、「か」が「わからない」。
「何が起こるかわからない」という文章を「私が」読むとき、暗黙のうちに、
私が、何が起こるかわからない。
という風に、
自分を設定して、
自分にとっての...
August 9, 2015
【217】僕の原爆。(4)
シリーズ「僕の原爆。」
目次
【158】僕の原爆。
【201】僕の原爆。(2)
【216】僕の原爆。(3)
===
宛てにしていたお好み焼き屋が、まさか15時までの営業だとわかって、二人して驚いた。よっぽど美味しいのだろう。7時間ほど電車に乗り続けて来たからもう、だからといって次の候補を調べたり考えたりする余力はなくて、宛もなくふらふらと明るいほうへ歩いて行って、適当な店に入ってお好み焼きを食べた。お好み焼きというのは僕らの知っているお好み焼きではないお好み焼きで、それを広島焼きと言ったりするのは間違いだ。言葉というのはそういうふうに多重に使うことができる。
...
August 4, 2015
【216】僕の原爆。(3)
シリーズ「僕の原爆。」
目次
【158】僕の原爆。
【201】僕の原爆。(2)
===
数日前に電話をして、7月23日に奈良の叔母のマンションへ行く。部屋に入り、まずはと仏壇に線香を上げる。叔母の夫が使っていたものだろうか、医療用のベッドが隣の部屋に置いてある。ちょうど叔母の孫娘、つまり僕の従兄弟の娘が来ていて、一人で静かに本を読んでいる。僕にとって従兄弟はこの子の父親の僕と同い年の一人だけで、つまり、僕の母は一人っ子で僕の父は妹が一人だけいて、その妹がこのマンションに住む叔母で、その叔母夫婦の子供は一人っ子である。...
August 3, 2015
【215】「書生」生活5日目その2と6日目。
苦手な夏を楽しむための思いつき、
僕の勝手なイメージの中の「書生」生活をやってみます。
■目次
思いついた時のエントリー
【200】「書生」をやってみる。
やってみてからのエントリー
【207】「書生」生活1日目。
【208】「書生」生活1日目その2。
【209】「書生」生活1日目その3。
【210】「書生」生活2日目。
【211】「書生」生活2日目その2。
【212】「書生」生活3日目。
【213】「書生」生活4日目。
【214】「書生」生活5日目。
【215】「書生」生活5日目その2と6日目。
===
結局また東山の和室に戻ってきたのは夜中だった。しかも3人で、けんちゃんとぱーちゃんと一緒にフレスコで買い込んだ焼酎とともに。クリップの扇風機は床に転がしてドアの外に向けて換気扇代わりにした。窓からわずかに冷気が流れ込んでくる。けんちゃんが買ったぶどうが一番先に出てきた。しばらく間を置いて、僕の買ったトマトが出てきた。最後はぱーちゃんの買った味噌汁だった。それぞれが一番のタイミングだった。こんなものなんであるんだというようなものが活躍する時は代用が効かない。...
August 2, 2015
【214】「書生」生活5日目。
苦手な夏を楽しむための思いつき、
僕の勝手なイメージの中の「書生」生活をやってみます。
■目次
思いついた時のエントリー
【200】「書生」をやってみる。
やってみてからのエントリー
【207】「書生」生活1日目。
【208】「書生」生活1日目その2。
【209】「書生」生活1日目その3。
【210】「書生」生活2日目。
【211】「書生」生活2日目その2。
【212】「書生」生活3日目。
【213】「書生」生活4日目。
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日に日に目が覚める時間が早くなっていて6時だ。しばらくぼっーとしている。木魚のようなアフリカンの太鼓のような目覚まし時計のような音楽音(おんがくおん)が聴こえてきて隣の隣の部屋だ。ドアが開いていて、こちらもドアが開いているからよく聴こえる。短いフレーズのしつこいリピートが続き、2、3回ほどパターンが変わり、その後ひとしきり盛り上がって途切れる。終わったのかなと思っていると、また最初からはじまる。繰り返す。繰り返す。繰り返す。4回。5回。...
August 1, 2015
【213】「書生」生活4日目。
苦手な夏を楽しむための思いつき、
僕の勝手なイメージの中の「書生」生活をやってみます。
■目次
思いついた時のエントリー
【200】「書生」をやってみる。
やってみてからのエントリー
【207】「書生」生活1日目。
【208】「書生」生活1日目その2。
【209】「書生」生活1日目その3。
【210】「書生」生活2日目。
【211】「書生」生活2日目その2。
【212】「書生」生活3日目。
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銭湯へ行くつもりだったのが昨日は行かなかったので今日はむっきーと銭湯へ行くつもりだ。夕方4時ごろにと約束しておいてある。それが昼過ぎに電話がかかってきてお昼食べに行きません、というのですでにおにぎりを幾つか食べたといいながら食べに行くと答える。昨日と一緒で三条大橋を待ち合わせる。昼過ぎという時間帯で特に今日は日差しが強い。河原を歩くと巨大なプレス機で天と地の両方から熱の塊に押しつぶされている気分になる。ふくらはぎのあたりでジリジリと熱を感じる。息も絶え絶えで三条通につくと何食べますかと言われても未来を構想することはできず、過去を近いところからどうにか参照していく。昨日と同じ中華屋である。...
July 31, 2015
【212】「書生」生活3日目。
苦手な夏を楽しむための思いつき、
僕の勝手なイメージの中の「書生」生活をやってみます。
■目次
思いついた時のエントリー
【200】「書生」をやってみる。
やってみてからのエントリー
【207】「書生」生活1日目。
【208】「書生」生活1日目その2。
【209】「書生」生活1日目その3。
【210】「書生」生活2日目。
【211】「書生」生活2日目その2。
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5分ほど待ち合わせの時間から遅れて到着するともう、むっきーは待っていて、11時の三条大橋まで歩いたので暑くて、直ちに向かいのスターバックスへと入った。久しぶりのコーヒーを飲みながら、地下へと降りると、鴨川を見渡せる大きなガラスの前で、ゆったりとした椅子が並んで空いていて、エアコンでキンキンに冷えている。それほど混んでいるわけではなく、ここに一日中居るのが一番良いのではないか。話すともなく話があって、この河原のガラスで囲まれた避難所がスターバックスの目指す所であって、つまり区切られた管理された快適なリーズナブルなお値段の無縁所というのがサードプレイスなのだ。...
July 30, 2015
【211】「書生」生活2日目その2。
苦手な夏を楽しむための思いつき、
僕の勝手なイメージの中の「書生」生活をやってみます。
■目次
思いついた時のエントリー
【200】「書生」をやってみる。
やってみてからのエントリー
【207】「書生」生活1日目。
【208】「書生」生活1日目その2。
【209】「書生」生活1日目その3。
【210】「書生」生活2日目。
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三浦つとむは、
「小説の作者は、空想の世界を想像することで観念的な分裂をしなければなりませんし、この分裂した自分はその世界に登場する人物につぎつぎと自分を変えて、それらの人間として考えたり語ったりしなければなりません」...
【210】「書生」生活2日目。
苦手な夏を楽しむための思いつき、
僕の勝手なイメージの中の「書生」生活をやってみます。
■目次
思いついた時のエントリー
【200】「書生」をやってみる。
やってみてからのエントリー
【207】「書生」生活1日目。
【208】「書生」生活1日目その2。
【209】「書生」生活1日目その3。
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すでに、濡らした手ぬぐいで体を拭くのも着ていた服を流しで押し洗いするのも日課レベルにまでこなれてきている。物干し台にシャツとズボンを干して出る。みやこめっせは開いていて、どうやら8時半前ぐらいには入れる。ただしエアコンはまだあまり効いていなくて、でも快適さは外の比ではない。...
July 29, 2015
【209】「書生」生活1日目その3。
苦手な夏を楽しむための思いつき、
僕の勝手なイメージの中の「書生」生活をやってみます。
「書生」が本当は何を意味するかはまだ調べていませんが・・・
■目次
思いついた時のエントリー
【200】「書生」をやってみる。
やってみてからのエントリー
【207】「書生」生活1日目。
【208】「書生」生活1日目その2。
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本を読む。ネットをする。昼寝をする。この3つへの欲求が順繰りにやってきて、その都度、最適な場所を探すハメになる。冷静に考えると探す必要はなくて、3つともできるみやこめっせのロビーに一日いればいいのだけど、僕はなぜか、本を読むなら一番いいのはどこかとか、ネットをするならどんな体勢がいいかとか、昼寝するときは万が一でも警備員かだれかに途中で起こされはしないかとか、そういうことを考えないでは居られない。みやこめっせのロビー、京都府立図書館の1階と地下1階、国立近代美術館の1階ロビーの外向きに椅子が並んでいるところをうろうろと2から3周はする。...
【208】「書生」生活1日目その2。
苦手な夏を楽しむための思いつき、
僕の勝手なイメージの中の「書生」生活をやってみます。
「書生」が本当は何を意味するかはまだ調べていません。
■目次
思いついた時のエントリー
【200】「書生」をやってみる。
やってみてからのエントリー
【207】「書生」生活1日目。
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みやこめっせのすぐとなりには京都府立図書館に入るとすぐ右手にウォータークーラーがあってよく冷えた水を飲む。これも無料。何気なく張り紙を見ていたらサービス一覧に「インターネット閲覧」というのがある。これでメールチェックができてブログが更新できれば、重たいmacbookairを持ち歩かなくてもすむ。早速2階に上がると端末が並んでいた。また張り紙があって、利用するにはカウンターへ申し出るようにあって、カウンターの女性に貸し出しカードを渡すと、レシートをくれた。それを持って適当な端末の前に座ると、慌てたようにカウンターの女性がやってきて初めてご利用ですかというので、そうですというと利用方法を説明するといって、A4の紙を渡してくれて、レシートの番号を指さして、この番号のお席をお使いください。1回1時間、1日3回。...
July 28, 2015
【207】「書生」生活1日目。苦手な夏を楽しむための思いつき企画。
僕の勝手なイメージの中の「書生」生活をやってみます。
「書生」が本当は何を意味するかはまだ調べていません。
思いついた時のエントリー
【200】「書生」をやってみる。
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1日目。
正確には昨夜の10時頃に東山の和室に到着したから二日目なのだけど、まぁ1日目とカウント。7月28日。
昨夜、部屋に着くと、思っていた以上に蒸し暑い空気が溜まっていて、最初からもうこれは無理かもしれないと思う。エアコンも扇風機も換気扇すら無い部屋で止まっている空気を動かすには人力しか無い。外も無風。部屋にあった古着屋のうちわを仰ぎながら、少しでも空気を入れ替えようと部屋の奥側の西の窓を開けて、逆側、廊下側の台所の小さな窓も開けてみる。蚊取り線香をつける。寝袋を出して畳に敷いて薄いクッション代わりにする。...
July 27, 2015
【206】無能の神。
全能の神がいるなら、無能の神がいてもいいだろう。
無能の神は無能だからできることが無い。できることが無いのだけれど、神だから全てを観ている。観てるだけ。無能の神は全てを観て全てを知りながら何も出来無い。
そう考えるてくると、そもそも全能の神は一体何ができるというんだろう。奇跡を起こすというのならなぜ、四六時中奇跡を起こし続けないんだろう。
一神教的世界から自然崇拝をみた時に、それが無能の神と見えるのかもしれない。何もかもが起こっ...
July 26, 2015
【205】『七人の侍』の中の闘い。
何度か観ている黒澤明の『七人の侍』をまた観ている。
何度観てもしっかり感情を揺り動かされるのはもちろん、観るたびに新たなディティールを発見して、さすがクロサワだなぁと思わされる。
今回は特に、村人たちがいかに「和」を優先するかが際立って感じ取れた。娘の髪を切って男に見せかけるといった一人の村人の行動が「村を壊す」とされ、野武士の略奪よりもそちらを重大視する様子は、まさに「日本的」だと思う。同時にその村人たちは、床板の下に落ち武者か...
July 24, 2015
【204】日本語ができなくなってくる。
言葉というもの、日本語というもの、そういうことを考えれば考えるほど、僕は会話ができなくなってくる。人の話が聞けなくなってくるし、自分が言っていることが人に伝わっている感じがしなくなる。
もちろん、ちゃんと聞くことができて、僕の言っていることも伝わっていると感じる人もいて、そういう人との会話は、なんでこんなことまで見えるのだろうという気がするのだけど、なんでこんなことすら見えないんだろうという気がする人との乖離は大きくなるばかりなのだ...
July 20, 2015
【203】単なる怒り(いかり)。
手加減を全くしないで物を投げて砕け散る。
完全に自分の自由になる、 反論することも逃げることもないものを 一方的に破壊する。 人が怒りの中にあるときは、 人が怒っているというよりは、 怒りというものが人の形をとっている。 単なる怒り。 誰が怒っているのかは無く、 何に怒っているかも無い。 ただ怒りがある。 そういう出来事としての怒りに僕はほとんどなることが無い。 ほとんどというのは言葉の綾で、 本当は思い出そうとしても思い出せないぐらい、...
July 16, 2015
【202】281 時間の本当にフリーなフリーキャンプ in まるネコ堂
洗濯物がよく乾く夏。
今年は夏らしいことをしよう。
とどこかでそんなことを思っているようで、
いつもなら何もやる気にならないこの時期にちょっと企んでいます。
フリーキャンプの案内文、こちらにも掲載しておきます。
===
281 時間の本当にフリーなフリーキャンプ in まるネコ堂
玄関から工房を見て。
「なんか、こんなことやりたいなぁ」
「面白そう。やろう」
「で、いつにする?」
「えーと、週末は結構埋まってて・・・」
こういうやりとりが最近多い。
やりたいことや面白そうなことをやるためのやり方として、
以前はいろいろと踏んでいた手続きのようなものは、
最近ではほとんど不要になっていった。
やりたいと思ったことは、
ほとんど実行できるようになった。
しかし、それにもかかわらず、
どうしても残ってしまうやりとりがある。
それが、日程の調整と確定。
僕の言っていることは、...
July 15, 2015
【201】僕の原爆。(2)
「【158】僕の原爆。」の続き。
8月6日に広島へ行くことを決めたのだけど、それ以降、その準備のようなことはしていなかった。それがつい先週、ようやく、その気になって、交通手段などを調べだした。そろそろ必要な予約類をとっておかないと行けなくなってしまうのではないかという不安が出てきたからだ。
式典は朝8時からだが、一般席は7時過ぎには満席になるらしい。今は特段、席に座りたいという気持ちはないけれど、その場に行けば座りたくなるかもしれ...
July 13, 2015
【200】「書生」をやってみる。
「書生」がなんなのかはよくは知らない。
今のところ調べない。ただ、昔読んだ有名な小説に出てきていたといううっすらとした記憶がある。その小説が誰の何という小説だったかもよく覚えていない。僕の「書生」は、特段何かをしているというわけではなく、本を読んだり考え事をしたり友人と話をしたりして過ごしている人ぐらいの意味で、そういう人について僕はぼんやり羨ましい。憧れている。
東山の和室にいると、考え事をしている時間の密度が上がる。近所に京都...
July 8, 2015
【199】竹の箸。
時々竹を削ったりしたくなる。
我が家、というか「まるネコ堂」という名前をつけた場所を訪れる人が以前よりも増えてきている。講読ゼミや円坐、あるいは、特に何かの時というわけでもなく、人が訪れる。それはとてもうれしいことで、僕もうれしい。
そういうふうに人が増えてくると、これまでだったら足りていたものが足りないということも出てくる。先日、庭でホルモンを焼いた時に、竹の箸が足りなかった。足りないというのはその時に困ることではあるけれど...
【198】〈写真〉。写されたものの記録と写したものの記憶。
昔の写真の整理をしている。
残すべきか残さなくてもいいか、そういう視点で写真を整理していく。
ピンぼけだったり、スローシャッターで大きくぶれていたり、暗すぎたり、明るすぎたりする写真は、残さなくてもいいものに分類していく。
その作業もしかし、数千の単位の枚数になると、やがてあやふやになっていく。
作業によって、写されたもの〈被写体〉は増え続け、
一つひとつの〈被写体〉の意味は薄れていく。
同じものがたくさん写され、その価値は低下して...
July 6, 2015
【197】直面している「それ」。
目の前、眼鏡のレンズよりも顔に近いところあたりに「それ」がある。「それ」は顔の前にいつもある。鉄板のようなものであればその存在に気づくだろうけれど、「それ」は一見透明に見える。ガラスのようなものか、細いワイヤーのようなものか、フェンスや網のようなものか、煙や霧のようなものか、しかしあまりに近すぎて、「それ」をはっきりと見ることができない。見ることができないから無いと思って、「それ」よりももっと遠くにあるものを見たり触ったり動かしたりし...
July 4, 2015
【196】感情的な人と「無縁」の人。
「感情的な人だ」とか「論理的な人だ」とかいう言い方があって、だいたい前者と後者は反対に位置しているとされる。僕はよく「論理的な人」に分類されるのだけど、自分では論理的だとは思っていない。ただ、僕が考えていたり話していたり書いていたりすることは非論理的だけど、それをどうにか伝えようとする際に「せめて論理的に見えるようにしておこう」とは思っている。
それに、感情的の反対が論理的というのにそもそも無理があって、感情的な人の反対に位置するの...
July 3, 2015
【195】憎しみという縁と敵味方のきらいなき「平和」。
昨日の続き。
「憎しみというもののもつ強烈な力だけが取り扱い注意」と書いたけれど、これは国家間の紛争を見ていてもそう思う。もともと資源の略奪というきっかけがあったとしても、それ以降、終わることがない解決の糸口すら見えない状況というのは、純粋に「憎しみ」の流通をやっていることでしかない。
憎しみというものは、強烈な力を持っている。そして、力というのはそれを行使する人にとってある種の満足感、充実感といって良いようなものを発生させている...
July 2, 2015
【194】分かり合えなさを持ち寄る。
そう見えてるのかどうかはわからないけれど、澪とよく喧嘩をする。
喧嘩をしながら、いったいなにが起こっているかというようなことを考えている。
そして、最近、明らかになってきていることとして、
僕にとって喧嘩をしていて困るのは、
憎しみの連鎖というか、
とにかく憎いということのみがやりとりされるような状況になって、
そうすると、もう文字通りその縁を切ってしまいたくなる。
憎しみという縁は縁の中でもものすごく強力な縁だと思う。
この状況に...
July 1, 2015
【193】声のコミュニケーションとしてのfacebook。
澪がfacebookを辞めるというので、僕もそうしようかなと思って考え始めた。
SNSを退会するということについてのハードルというか、心理的障壁のようなものについては、以前twitterを退会するときにブログにも書いた。
【009】Twitterをやめてみると決めてからが長い
facebookもほぼそのままあてはまる。ただ、twitterとfacebookという仕組みそのものの違いは自分の中ではっきりしておきたい気がするので、それ...
June 25, 2015
【192】岡本勝『禁酒法 「酒のない社会」の実験』
アメリカ合衆国憲法修正第一八条、いわゆる「禁酒法」は、1919年に確定し1933年に廃止された。14年間の「高貴な実験」は何だったのか。
十九世紀末に誕生した反酒場連盟の指導者と、それを支援した企業家などプロテスタントを中心とした市民ーーその多くはワスプーーが、禁酒法運動を通して求めたものは、一言でいえば「改革」だった。それは、十九世紀的社会から二〇世紀的社会への変化に対応するためのものと見ることができる。十九世紀のアメリカは、産業...
June 24, 2015
【191】コロッケ。
手で食べてみた。
じゃがいもと玉ねぎとキャベツをいただいたので脊髄反射でコロッケを作る。美味しい。
5個食べてコロッケで...
June 23, 2015
【190】たとえばこんなふうに書いてみる。
たとえばこんなふうに書いてみる。
どんなふうかというと、
まさにこんなふうに、
今こうして書いているように、
書いてみる。
こうして書いているともうすでに、
いくらかのものが書かれているのを
読むことができる。
読んでいくとやがて、
今読んでいることが今書いているところに追いついて、
今読んでいるところが今書いているところになる。
さっき読んでいることはさっき書いていることで、...